【ねこまたぎ通信】

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けけけけ,「幸運を祈る」

イラク主権移譲、国際社会が歓迎 イスラム諸国は慎重

2004.06.29
Web posted at: 14:02 JST - CNN/AP/REUTERS

イスタンブール――イラク主権移譲を受けて、国連のアナン事務総長や各国首脳は歓迎のコメントを次々に発表した。イスラム諸国は歓迎しつつも、治安状況はまだ不安定だと指摘するなど、慎重な姿勢を示した。

アナン事務総長は、イラクが「独立主権国家の家族に復帰」したと主権移譲を歓迎。新生イラクの土台を確固たるものにするため、「対話と合意形成の努力を通じて」国内統一をはかるよう強く求め、「この困難かつ最重要なプロセスにおいて」「状況が許す限り」国連として最大限の支援を提供すると約束した。
欧州からは、ドイツのシュレーダー首相が「誰もが主権移譲を歓迎している。私も改めて歓迎したい」と述べたほか、フランスのシラク大統領も「暫定政府が民主化と経済復興に成功することを願う。イラク国民が自分たちの運命を自分たちで決められるようになることを願う」と期待感を示した。

ブレア英首相はブッシュ大統領との共同記者会見で、「イラクが安定した民主国家になれば、過激派のプロパガンダや活動に大打撃を与えることになる」と述べ、新生イラク民主化によって「世界はより安全な場所になる」とテロ撲滅への効果を期待すると話した。

アラブ地域の21カ国1機構が加盟するアラブ連盟のムーサ事務総長は、「主権移譲は国連安全保障理事会が決定したことであり、幸運を祈る。イラク暫定政府が主権を行使できるようになることを期待する」とコメント。「重要なのは、イラクイラクのために、イラクが現在の危険な状況から脱して新段階へ移るために、主権と権限を行使できるようになることだ」と述べ、イラクが米国などの影響下にとどまることのないよう言外に米政府をけん制した。

エジプトのマーヘル外相は「イラク国民が、本当に自分のことは自分たちで決められるのだと実感するようになり、本当に権限をもった政府が確立されれば、イラクの安定はより実現しやすくなる。イラク人が自分たちのことは自分たちで決められるようになることを、われわれは望んでいる」と、イラクの主権回復が国民にも実感されるものである必要を強調した。

ヨルダンの政府報道官は、「主権移譲がイラクの占領終了と統一回復、領土の一体性回復につながるよう期待している」とコメント。旧フセイン政権と対立関係にあったイランの政府報道官は、「イラク人の自決権確立と占領終結に至るあらゆる動きを歓迎する」とコメントした。

シリアの情報省関係者はカタールの衛星テレビ局アルジャジーラに対し、「米軍が駐留し続ける限り、治安問題は続く」として、暫定政府はできるだけ早く米軍撤退を実現するよう努力すべきだと話した。

世界最多のイスラム人口を擁するインドネシアでは、外務省報道官が主権移譲を歓迎した上で、「占領開始当初から、いつ主権移譲が実現するのかが、最大の関心事だった。移譲によって実際に現場で何がどう変わるのか、見守る必要がある」と慎重姿勢を示した。