イラクで人質の米兵殺害 武装勢力、ビデオ放映 「米国の政策」理由に
【カイロ29日共同】カタールの衛星テレビ、アルジャジーラは29日、イラクで4月に武装勢力に拉致されていた米軍のキース・モーピン陸軍上等兵が殺害されたと伝えた。
上等兵は銃で撃たれて殺害されたという。同テレビは目隠しをされ、座らされたモーピン上等兵が写ったビデオを放映した。
イラクでは28日、米主導の占領当局からイラク暫定政府に主権が移譲されたばかり。AP通信によると、武装勢力は殺害の理由を「米国がイラクでの政策を変更しなかったため」としている。
モーピン上等兵は4月上旬、同僚らと燃料を輸送中にバグダッド近郊で襲撃された。昨年5月にブッシュ米大統領が大規模戦闘終結を宣言して以来、初めて米兵が人質になったケースとみられる。
襲撃された後の4月16日、アルジャジーラが上等兵が写ったビデオを放映。武装勢力は米軍が拘束している仲間との交換を要求していた。
アルジャジーラは27日、イラクで米海兵隊員1人を拉致したとする武装グループが、米軍の拘束下にある全イラク人の釈放を要求、受け入れられなければ隊員を殺害するなどとしたビデオも放映した。
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