【ねこまたぎ通信】

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イラク人虐待はブッシュ政権の国際法無視が原因 人権団体

2004.06.10
Web posted at: 14:52 JST - CNN/AP

ニューヨーク――国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は10日、イラクの旧アブグレイブ刑務所で起きたイラク人虐待は、ジュネーブ条約など人権に関する国際法を無視し続けたブッシュ政権の姿勢の産物だと批判する報告を発表した。

アブグレイブ刑務所でのイラク人拘束者虐待について、米政府はあくまでも一部の憲兵らによる個別事件で組織的なものではないと主張している。これに対してHRWは、同時多発テロを機にブッシュ政権が、「ルールはないものにするとの立場をとり」、拷問を禁止し人権を保護する国内法や国際法を無視し続けたことが、囚人虐待につながっていったと批判した。

HRWは、アフガニスタン攻撃で拘束した国際テロ組織アルカイダアフガニスタンタリバン政権の兵士らの扱いについて、捕虜の待遇を定めたジュネーブ条約の保護規定はあてはまらないと、ラムズフェルド国防長官ら政権幹部が言明したことを指摘。政府幹部のこうした姿勢によって、捕虜や囚人の人権を全く認めない風潮が、グアンタナモ米軍基地をはじめ米軍の末端まではびこることになったと非難している。

HRWは報告で、アブグレイブでの虐待に至るプロセスを3段階に分けて分析。(1)ブッシュ政権は、対テロ戦争では従来の国際法の規制はあてはまらず、よって拷問や虐待も容認されるとの姿勢を事実上とった (2)米軍は拘束者を尋問しやすくするため、肉体的・精神的苦痛と性的辱めを与えるなどの手法を常用した (3)アブグレイブでの虐待写真が報道される前から、アフガニスタンイラク両方で虐待の指摘や報告があったにも関わらず、ブッシュ政権はそれを無視し続けた――などとしている。