イスラエル非難決議に米が拒否権 ヤシン師殺害
国連安全保障理事会は25日、パレスチナのイスラム過激派ハマスの精神的指導者ヤシン師殺害をめぐり、非常任理事国アルジェリアが提出したイスラエル非難決議案を採決した。15理事国のうち、フランス、ロシア、中国など11理事国が賛成(棄権3カ国)したが、米国が拒否権を行使したため否決された。
決議案は、ヤシン師殺害を「イスラエル軍による違法な処刑」と非難。この地域でのあらゆる違法な行為を停止するよう求めたうえで、イスラエルとパレスチナ双方に、中東和平のロードマップ(行程表)に基づくそれぞれの義務を果たすよう求めている。
米のネグロポンテ国連大使は公開協議の席上、拒否権の行使について「ヤシン師殺害を深く憂慮している」としながらも、「決議案はハマスがこれまでに行ったテロを非難せず、イスラエルだけを一方的に名指ししておりバランスを欠いている」と理由を説明した。
棄権したのは英、ドイツ、ルーマニア。
パレスチナ問題で米はイスラエル寄りの立場をとっており、昨年10月にも、イスラエルがヨルダン川西岸に建設中の「分離壁」を違法とすることを求めた決議案に拒否権を行使している。 (03/26 10:10)
asahi
●またかよ,って感じ