【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

 湯水のごとく使われては,いくら納めても切りがない.

社保庁だけではないのだが……
官僚・公務員の年収を50%オフ,諸手当を全廃,国民の信義に反する行為に対しては最低懲役刑(情状酌量無し),重大犯罪には死刑,ってすれば,数年で改善されるはず.正直者の「痛み」を厚顔無恥の官僚に感じて頂くには,このくらいしないとね.

社保庁、広報費でもムダ遣い

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20041212/mng_____tokuho__000.shtml

 ポスター一枚一万円−。プレミアムがついているわけではない。社会保険庁の地方出先機関が作った何の変哲もないポスターだ。かつて国民年金に未加入だった女優、江角マキコさんを起用した年金広報が話題ともなった。国民の年金保険料を財源にした同庁の広報のムダを追った。 (星野 恵一)

 「『学生納付特例』という制度を知っていますか?」。神奈川社会保険事務局が一昨年十二月に作製したポスターのキャッチコピーだ。学生の間は、年金保険料の納付を猶予する制度を知ってもらうための広報だ。
 同局担当者は、作製理由を「不特定多数を対象に制度の周知を図らなければならず、ポスターを作った。職員が大学を回ったが、なかなか理解が得られなかった。そのためのポスター」と説明する。
 問題は製作費だ。「現物は残っていない」(同局)というが、ポスターはB1判(約百三センチ×約百四十五センチ)と、比較的大きなもので、計百枚を作り、同県内で学生の降りることの多い駅などに張った。「有名人を使ったわけではない」(別の同局職員)が、製作費用は約百四万六千円で、一枚当たりの単価は一万円以上という高いものになる。
 駅に張る掲示料などを含めた総費用は計約三百八十四万円で、一枚のポスターを駅に張り出すまでにかかった単価となると、約三万八千四百円にはね上がる。同局は昨年度も学生納付特例に関するポスターを百枚作った。一枚が人の目に触れるまでにかかった費用は約二万八千百円だった。

■『冬ソナ』すらわずか1890円
 インターネットで検索すると、韓国ドラマ「冬のソナタ」のポスター(約六十六センチ×約九十五センチ)でも千八百九十円だ。
 年金広報のために高い費用をかけ、たった百枚のポスターを掲示する。その広報効果について、同局担当者は「目に見える形での効果は計れないが、学生納付特例が増えてはいる」と説明。同庁担当者の答えは「効果があると思って作製していると思う。ポスターだけをみると高い。大量に作れば単価は安くなるが…」と要領を得ない。
 同庁や、全国の都道府県にある社会保険事務局では毎年度、年金制度の広報のために、ポスターや小冊子を作っている。庁でも学生納付特例のポスターは作っている。では本庁と地方局の広報の振り分けはどうなっているのだろうか。
 「(ポスターなど)各地方局が作製する広報は、必要性を十分に精査し、本庁との重複を避けるとともに、地域交通機関を利用した広報など、地域の実情に応じた広報を行うことにしている」。同庁担当者は、こう話すのだが、全国の各事務局で作るポスターには、割高なものや、各局で広報の中身が重複している例も少なくないのが実情だ。
 ここに同庁と、全国の各社会保険事務局が一昨年度に作ったポスターや小冊子の一覧がある。そこには財源やポスターの表題、作製枚数、製作費などが書かれている=写真参照。
 二〇〇二年度に作られたポスターは、庁では「学生納付特例制度」に関するものなどで四種類。各事務局では五十九種類あった。費用は、庁で計約四千三百万円、各局で計約二千二百万円だ。庁と各局、さらにポスター以外の小冊子の製作費を含めた総費用は約三億五千百万円に上る。契約形態は競争を伴わない随意契約がほとんどだ。そして財源は国民の年金保険料だ。

■全ぼう示した『幻の答弁書
 この一覧は保坂展人・元衆院議員が、前回の総選挙直前の質問主意書に対する国の回答で明らかになった。保坂氏は選挙に落ち、「本来、国に回答義務はないが、相手の勘違いで回答が返ってきた」(同氏)。いわば「幻の答弁書」だ。
 この一覧などの資料からまず割高なポスターをひろってみると−。
 「納めよう、支え合いです。国民年金」。保険料の口座振り替えを勧めるこんなポスター(B1判)を作ったのは広島の事務局だ。作製枚数は百枚で、費用は約七十六万円。一枚当たり単価は七千六百五十円だ。「駅に張る費用が含まれており、ポスターの作製費は十九万五千円」と同局担当者は話すが、それでも単価は千九百五十円という値段だ。
 「若いときだからこそ考えよう、年金のこと」。このポスターを作ったのは鹿児島の事務局だ。「保険料の納付率が低い若年者への年金制度の周知」(同局)という作製理由は良いにしても、単価は約二千円だ。
 愛知の事務局が作った「納めてますか?国民年金」の単価は約三千八百円だ。
 各局が作ったポスターについて、キャッチコピーから、どんな広報かの種類を分類すると、一般に「国民年金」を呼びかけるものが十八種類、「口座振り替え」が十七種類、「学生納付特例制度」が五種類−などとなっており、重複が多い。
 小冊子は、各局とも作製部数が多く、単価が極端に高いものはないが、タイトルを見る限りは、「20歳を超える皆様へ国民年金のお知らせ」「20歳になったら国民年金」などと、似たものが多い。
 同庁担当者は「本庁と地方との広報の配分は、全国統一的なものについては本庁で実施し、地方で実施することが効率的で効果的なものは地方で実施している」と説明するが、とてもそうとは思えない状態だ。
 こうしたポスターや小冊子に加え、テレビCMなどを含めた庁全体の広報費は、一昨年が約十三億六千万円、昨年度が十五億五千万円、本年度予算で三十一億四千万円と年々増加中だ。

■統一し作れば効果あるのに
 保坂氏は「来年度は、今年の制度改革で、さらに広報費が増え、高くて不愉快な宣伝が出てくる可能性がある。年金制度は全国一律で、ポスターや小冊子は、全国的な規模で作った方が効果的」と憤る。
 疑問を先の神奈川の同事務局にぶつけてみると、「作製枚数が増えれば単価は下がるのは確か。ポスターの単価を考えると、よろしくない状態」と漏らし、広島の事務局も「地域ブロック単位や庁でやれば(作製すれば)経費が下がることは確か」と本音を明かす。
 同庁担当者は「地方によってはポスターに連絡先を入れる。そうなると全国的にというのは難しい」としながらも、「(年度ごとに予算計上することなどから)地方局が行う広報を、その都度、許可しているわけではない。どんな広報をしているか管理できてない面もある。(ポスターの)重複など、ムダを否定できない」と吐露した。
 保坂氏は指摘する。「年金の広報は、保険料がキチッと使われるなど、制度への信頼を取り戻すことが一番の宣伝だが、地方局のポスター作製は、予算消化的なものもあるのではないかと思えてしまう。受注会社の間違いで、ポスターを再作製したのに、二重に費用を払ったケースもある。一度、ポスター展でも開いたら、ムダが一目瞭然(いちもくりょうぜん)になる。今の広報では、本当に年金制度を国民に理解してもらおうと考えているとは思えない」