【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

日本史試験:「自衛隊派遣に賛成」は0点 愛知の高校

 愛知県の県立高校の3年生で実施された日本史の中間試験で、イラク戦争に関する考え方を問う記述式の設問があり、自衛隊派遣に肯定的な解答をした場合、配点を0点とする一方、否定的な解答をすれば5点と評価していたことが24日、分かった。県議会文教委員会で公明党の小島丈幸氏が質問した。県教委は事実関係を認めたうえで、同校に対する指導を徹底すると答弁した。

 県教委などによると、中間試験は先月に行われた。日本史担当の教諭が、自分が担任するクラスだけを対象に通常の試験問題以外に、「イラク戦争についてどう思うか」と問う記述式の問題を課した。試験後、教諭はクラス全員に対し、解答例と配点を記したプリントを配布。そこには「自衛隊派遣に賛成」と記述したり、設問自体に疑問を示すような解答は「低俗な例」で0点。逆に「派遣に反対」などと解答すれば、「模範解答」として5点を配点すると記されていた。

 生徒や保護者から苦情が県教委に寄せられ、問題が判明。県教委の指導に対し、教諭は試験の成績とは別に平常点として加味する考えだったと説明したうえで、「点数は加えない」と約束したという。

 県議会で県教委高校教育課長は、教諭本人と直接会って指導する考えを表明。伊藤敏雄県教育長は毎日新聞の取材に対して「教師の考えを生徒に押し付けるもので、設問は一方的な偏見を持たせる。教育の中立性を再認識するよう各校に伝えたい」と話している。【伊藤一郎、浜名晋一】

毎日新聞 2004年6月25日 3時00分