女性同性愛の映画上映に反発、インドで映画館を襲撃
2004.06.15
Web posted at: 21:43 JST ‐REUTERSニューデリー(ロイター) 年間1000本の映画が製作される世界一の映画国インドの各地で14日、ヒンドゥー教の至上主義政党「シブ・セナ」に属する学生約100人が、女性同士の恋愛を描いた地元映画「ガールフレンド」は自国の文化にそぐわないとして映画館を襲撃、上映中止を要求した。
学生らは、インド映画の中心地、ムンバイ(ボンベイ)やニューデリー、バナラシを含む各地の映画館で、窓ガラスをたたき壊したり、ポスターを破るなどした。負傷者はいない模様。寝室や浴室内での人間の行動は公に示されるべきではない、と主張している。
政府関係者は、「この作品は検閲をパスした」として、上映を中止することはないとしているが、学生らが抗議拡大を宣言しているため、映画館数十カ所に警察官を配備、警戒することになった。
インドでは最近、浮気などこれまでタブー扱いだった題材をテーマにした作品の上映が目立っている。1998年にも、女性同士の愛を描いた「Fire」が公開されたが、反感を買い、後に上映中止となった。