【ねこまたぎ通信】

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米大統領、米朝協議拒否 日米・日朝首脳会談の詳細判明

 5月22日の日朝首脳会談と、6月8日の日米首脳会談で、政府が公表しなかった首脳同士のやりとりが次第に明らかになってきた。米国との協議を望む北朝鮮金正日キム・ジョンイル総書記は他の6者協議参加国に対し、米朝協議実現のため「音楽を奏でる」よう要請。これを伝えた小泉首相に、ブッシュ米大統領は北朝鮮への不信感をあらわにし、「証人の前でないとダメだ」と、米朝協議を拒否したという。

 複数の政府関係者によると、総書記は日朝首脳会談で「米国は我が国を『悪の枢軸』と呼び、先制攻撃を考えている。だから我々も抑止力が必要なんだ」と核開発を正当化。「のどがかれるまで(大統領と)歌いたい。皆さんには音楽を奏でてほしい」と述べ、日本を含む6者協議参加国に米朝協議の実現に向けた後押しを期待した。

 首相は大統領にこの言葉を伝え、「総書記がほしがっているのは安全の保証だ」と、前向きな対応を促した。だが大統領は「あんな国、信用できない。核も持っている」と強い不信感を示し、「バイ(2国間協議)はしない。証人の前でないとダメだ」と、北朝鮮とはあくまで6者協議の場で協議する姿勢を崩さなかったという。

 首相は大統領に「のどがかれるほど(大統領と)ダンスしたい」との総書記の言葉を伝えたとされるが、日朝首脳会談に同行した政府筋によると、総書記は首相に「のどがかれるまで歌いたい」と語ったという。

 一方、首相は日米首脳会談で、曽我ひとみさんの夫ジェンキンスさんの処遇について、「政治問題にしたくないので答えなくていいが……」と断ったうえで、曽我さんについて「頭から袋をかぶせられて連れて行かれた」などと、拉致されて以降の状況を詳しく説明。首相は、大統領にジェンキンスさんの訴追免除などを要請して拒否されれば、問題が幕引きされかねないと判断。あえて返答は求めなかったようだ。

 これに対し、ブッシュ大統領は「一緒に暮らせるなら、日本でなくてもいいのでは。北朝鮮ではダメなのか」と聞き返した。首相が「日本とは生活レベルが大きく違う」と説明すると、大統領も「それはそうだな」と相づちを打ったという。

 米国側は、日米首脳会談で大統領が曽我さんらへの「同情」を示したと説明しているが、日本側はこれを否定している。

 小泉首相は15日夜、こうしたやりとりについての記者団の質問に、「中身は言えませんね」と答えた。 (06/16 07:29)

asahi