米軍、ロイターと米ＮＢＣのイラク人スタッフにも虐待か

　ロイター通信と米ＮＢＣテレビで働くイラク人スタッフ計４人が今年１月、取材中に米軍に拘束され、ファルージャ近くの米軍キャンプなどで性的な虐待を受けたと訴えていることが１８日、わかった。ロイター通信が同日、報じた。両社上層部が抗議し、米軍に調査を求めているが、事情聴取もなしに「虐待はなかった」と米軍が結論づけたことから、被害者らが事件を公表することを決めたという。

　報道によると、ロイター通信の３人は、バグダッドやファルージャを拠点に働くカメラマンや運転手などで、１月２日に米軍ヘリ撃墜後の現場を取材していて拘束され、釈放されるまでの３日間に、性的に屈辱的な行為を強制されたほか、靴を口でくわえることも命じられた。ひわいな格好もさせられ、米兵があざけりながら写真を撮影したという。

　ＮＢＣスタッフも、ロイターの３人とともに拘束され、何時間も頭に袋をかぶせられ、激しい運動を強制され、睡眠を妨害されたうえ、数回にわたり殴打され、けられたという。

　ロイター通信のカメラマンは「アブグレイブの写真を見て涙が出た。自分たちと同様、彼らもひどい目にあったんだとわかった」と話している。

(05/19 10:54)

あさひ