【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

ナブルス通信 2004.5.19号

このようなものを連日、発行するのは辛いことです。しかし、伝えたいと思いました。よかったら、読んでください。
情報は錯綜しているので、とらえにくい状態です。

       ***以下、転送を歓迎します***

      ○○○ナブルス通信 2004.5.19号○○○
      ─ラファで虐殺が進行しています─
       http://www.onweb.to/palestine/
         Information on Palestine


◇contents◇
◇ラファで虐殺が進行中 封鎖のなかで行われる戦争犯罪

[編集者のノート]
ラファから届く死者の数が7人、12人、14人と刻々変わっていくのを、ただ呆然と見ている。現在わかっているのは18人。ロンドンにいるマーク[ラファに滞在していたISM(国際連帯運動)参加者]は、「ラファが死んでいく(Rafah is Dying)」と最新の自分のブログに題した。

虐殺が進行しているのに、日本のテレビではまともに取り上げられていない。なぜ?情報は入ってきている。写真も届いている。でも、無視をしている。

「こんなことはどうでもいい」と思う人たちが世の中にいっぱいいたとしても──東京でテレビや新聞を作っている人たちなど──、この虐殺に痛みを感じる人たちは必ずいる。

しつこいほどにナブルス通信はこのことを送り続けよう。救急車が辿り着けないため、死んでいった子ども。その泣き声を忘れないために。


◇ラファで虐殺が進行中 封鎖のなかで行われる戦争犯罪 (編集部)

18日にガザ最南端のラファを、ガザの他の街から完全に孤立させ、包囲したイスラエル軍は、「作戦」遂行のためにラファに侵攻した。戦車、軍用ブルドーザー、装甲車などの軍用車輌約700台が入ったと言われている。


午前1時。アパッチ攻撃ヘリがラファ難民キャンプのブロックB地区の人だかりへミサイルを落とした。レジスタンスメンバーの3人と通りがかりの5人が殺された。

その約2時間後、戦闘機に護衛された軍用車輌がラファの西方よりタルエッスルターン地区に侵攻。午前4時ごろ、同地区のビラールモスク付近にいた群衆めがけて、攻撃ヘリがミサイルを発射。2発のミサイルが命中し、5人の民間人が即座に殺された。そのなかには1人の子どももいる。10人以上が負傷。3発目のミサイルはモスクに着弾し、付属の図書館に火をつけた。

タルエッスルターン地区を制圧したイスラエル軍は、建物の屋上に狙撃兵を配置し、動くものは何でも撃っている。戦車の砲撃と銃撃によって、さらに4人が殺された。犠牲者は上半身に被弾している。銃撃が激しいため、1人の遺体に近づくことができず、回収できないままとなっていると付近住民や医療関係者は語っている。(以上、パレスチナ人権センター(PCHR)発表に基づく)


ラファの外からの救急車はラファに入ることを許されず、制圧されている地域には赤新月社も国際赤十字も近づくことができない。また、ラファ市内の救急車運転手が負傷者を救助しに行き、イスラエル軍に捕まえられ、「人間の盾」にされたという知らせも入っている。2台の救急車に対しての発砲が記録されている。

タルエッスルターン地区の住人と電話で会話した人によると、「隣のビルの子どもが出血多量でなくなった。隣家から家族の叫び声が聞こえていたが、その叫びもむなしく、子どもを助けることはできなかった」ということだ。16歳と14歳の姉弟(アズマとアハマド・ムガイヤル)が自宅にいて撃ち殺された記録が届いている。この姉弟は自宅の屋上に洗濯物を取りに行って、スナイパーに撃たれた。


http://www.rafahkid.net/blog.html 「Rafah Kid Rambles」より、ラファ出身ロンドン在住のムハンマド・Qさんの書き込みから抜粋[18日午後2時ロンドン時間]

─15万人のラファの住民は国際社会にこの戦争犯罪を止めるよう、働きかけてほしいと呼びかけている─

「昨夜(18日深夜)、ラファに侵攻したイスラエル軍は、タルエッスルターン地区を占拠、地区全域に外出禁止令を出して、一軒一軒しらみつぶしの捜索を始めた。ガザ地区イスラエル軍広報官がプレス・リリースで言い放っているところでは、『わが軍は、今回の作戦行動の第1段階、すなわち、ラファを完全な孤立状態に置くことを完遂した。これから始まる第2段階は、ラファへの大規模軍事攻撃であり、この段階において、わが軍は長期ベースでラファに駐留し、エジプトとの国境沿いのパレスチナ人家屋数百軒の除去を企図している。目的は、今後将来にわたっての、わが軍兵士の損失を防止するため、そして、パレスチナ人テロリストを殲滅するためである』

ラファにある唯一の病院、アン・ナジャール病院のアリ・ムーサ院長は、今朝、メディアに向けて、こう語った。『遺体安置室には、昨夜のミサイル攻撃で死んだ者だけで15人。先週来の死者を含めて、もう、これ以上の遺体を収容する余地はありません。封鎖のために、医薬品も底をつきかけている。2台の救急車が、タルエッスルターン地区に、負傷者の救出に向かったが、通りに倒れている負傷者に近づこうとした救急車に、またもイスラエル軍が銃撃を浴びせてきました。こんな侵攻に対して準備ができているわけもないのは当然です。私たちを待ち受けているのは、血の海と死者の山でしょう』

電話でラファの人たちと話したところ、みなとてつもなく怯えていて、次になされる「テロリスト殲滅」という名の下の民族《浄化》を恐れている。自由な世界はどこに? 」

(翻訳:山田和子&編集部)


イスラエル軍はエジプト国境に沿って15kmの長さに渡り、幅60〜80m、深さ20mの溝を掘るという計画を持っていると言われている。
そこは多くのラファの人々が住んでいた場所だ。

ロイター通信でさえも、今回の攻撃を「1967年以来の規模」と表現している。なぜ、ラファの人々がこのように殺されなければならないのか。ガザからの入植地撤退は何を意味するのか。イスラエル軍がつけている作戦名は"Operation Rainbow"(虹作戦)。最低1週間は続くというイスラエル当局筋の談話をAPは紹介している。

死者の数は20人になったと報じられた。
[19日 日本時間午前3時過ぎ]

※日本時間午前2時にラファのタルエッスルターン地区住人と電話で話をした人から様子が入ってきました。現在、タルエッスルターン地区は完全な外出禁止令(4日間は続くという話)が出ていて、電気も切られているそうです。水も貴重になってきているため、大事に使っている、と。「撃たれた人がいても助けに行くことすらできない。出血多量で死んでいく」と話しているそのそばから、ものすごい音で銃声が鳴り響いていたということです。


◇どうか、イスラエルに声を届けてください

参考になる文例と送り先は
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/palestina0405.html

マスメディアにも今、起こっていることを報道するよう、声をかけてみたほうがいいようです。今の事態を黙殺していることは、不正義をさらに拡大してしまうことですから。
http://palestine-heiwa.org/misc/kougi.html
(一番下にテレビ局の連絡先あり)

※ラファについての総合情報:
「特集:絶え間ない攻撃にさらされる街、ラファ」 
http://palestine-heiwa.org/tmp/rafah/031015.html

ガザ地区の地図
http://www.palestinercs.org/images/Maps/gazamaplg.jpg

◇この文章は以下に掲載予定
http://www.onweb.to/palestine/siryo/rafanakba19may04.html

[編集後記]
ラファで虐殺が続いている今、ワシントンのブッシュはユダヤ系ロビー団体の会合で「イスラエルは防衛する権利がある」とスピーチし、拍手喝采を浴びたそうだ。どこが「防衛」なのか。自分の目で見てほしい(しかし、この人は新聞も読まないのだそうで、むずかしい!)。
http://news.yahoo.com/news?tmpl=story&u=/ap/20040518/ap_on_el_pr/bush_3

*マークのブログには、何枚かの印象的な写真があります。布に包まれた遺体が並んでいるところ。血塗れの負傷者。15日までに家を失った人たちが住むテントの光景。
http://www.rafahkid.net/blog.html

*ラファのムハンマドの『ラファ・トゥデイ』には、ミサイル攻撃で殺された人たちの写真が掲載されました。「今までこのような写真は避けてきたのだけれど、今回はどうしても出さなくてはならないと思った。それを出さないでいることは、真実を伝えるまともな人間ではなくなると思うから。これは今回の侵攻の一部なのだ」(概要)という言葉とともに、肉片になってしまった遺体が出ています。下記のサイト・トップには直接でていないので、さらに警告のところをクリックすると載っています。
http://rafahtoday.org/news/todaymain.htm

*これまでの状況
http://www.onweb.to/palestine/
より5月14日以降の記事を参考にしてください。

◇P-navi info  http://nekokabu.blogtribe.org/
[ほぼ毎日更新中。編集者ビーの速報、ミニ・インフォ、コラムなど]

◇ナブルス通信の配信お申し込み、バックナンバーは以下に。
http://www.melma.com/mag/84/m00109484/

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