【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

日刊ゲンダイより

■ 支離滅裂になったブッシュのイラク占領

■ それに盲従している小泉首相を選挙民は支持するのか

イタリア首相のベルルスコーニは有名なファシストだから
自国民が殺害されても強硬路線を貫くというが次の選挙で大敗確実。
日本は4月の統一補選、7月の参院選で自民公明を大敗させることが可能なのか。
アメリカ・ブッシュを支持している政権は世界中で潰れて行く中で……

 1週間、日本中を騒がせた「人質事件」。この事件で思い知らされたのが、どうにもならないイラクの惨状、混乱ぶりだ。

 いまやイラクは完全な戦争状態。まさに「ベトナム化」している。

 この10日間で、戦闘はバグダッドファルージャ、モスル、バスラ、カルバラと全土に拡大。イラク人の死者は900人に達し、米兵も90人が戦死している。「深刻なのは、これまで局地的・分散的に起きていた反米活動が、イラク全土に広がり、イラク人全体の抵抗運動になっていることです。敵対してきた“シーア派”と“スンニ派”が宗派の垣根を超えて『反米』で手を結んでしまった。米国はシーア派とスンニ派とを分断し、親米政権を誕生させるシナリオだったが、思惑は吹き飛んだ。米軍は北部でスンニ派と対峙し、南部ではシーア派のサドル師と衝突……。ドロ沼に突入しつつあります」(東京国際大教授・前田哲男氏)

 米英占領当局(CPA)は、約20万人のイラク人を警官や防衛隊として雇っているが、とうとうその多くも「反米勢力」に転向。30%近くが職場放棄しているありさまだ。「CPAの計画では、6月末にイラクの暫定政権に政権移譲する予定だったが、絶望的です。米国は何とか国連を引っ張り出すつもりですが、当の国連は『治安悪化で活動は困難』と及び腰。この先、イラクがどうなるか見通しが立たない状況です」(軍事ジャーナリスト・神浦元彰氏)

▼ 「第2のベトナム」に立ち往生のブッシュ政権 ▼

 ドロ沼のイラクを目の当たりにしたブッシュ大統領は、茫然自失の状態だ。何をやっていいのかわからなくなり、「支離滅裂」になっている。

 13日のTV会見で「6月30日のイラクへの政権移譲方針は変わらない」「兵が必要なら追加する」「断固たる措置を取る」と反米勢力との対決姿勢を強調したが、その一方で「悪の枢軸国」と批判してきたイランにまで頭を下げ、強硬派・サドル師との仲介役を依頼している。「強行突破」するのか、「妥協」するのかさっぱり分からない。

 激戦が続くファルージャでも、自ら停戦を持ちかけながら、停戦を破って攻撃することを何度も繰り返している。何から何まであまりにチグハグ。国際政治経済学者の浜田和幸氏が言う。

「何をやってもうまくいかず、ブッシュ大統領は『一体、どうすりゃいいんだ!』とパニックになっているはず。治安回復のために武力行使すれば、イラク国民の恨みを買い反米感情に拍車をかけてしまう。かといって少しでも兵を引けば、反米勢力を勢いづかせるのは目に見えている。まさに手詰まり状態。それでも秋の大統領選を控えているから、6月末の『政権移譲』だけは絶対に実現させなくてはならない。日程は迫っているのに、どう収拾すればいいのか分からなくなっているのでしょう」