【ねこまたぎ通信】

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生きた小魚に秘伝の薬を詰めてのみ込めば喘息が治る=50万人が今年もハイデラバードに

2003 年 6月 10日

【ハイデラバード(インド)9日】疑り深い人は恐らく鵜呑みにはしないだろうが、インドの何十万人もの喘息の患者たちは今年も南部のハイデラバードに詣で、薬草でつくった秘薬を腹に詰めた魚を特効薬として生きたままのみ込んでいる。今後数日間に最大で50万人が特別列車・バスを仕立ててインド中からやってくる予定だ。外国からも来る。この秘法はハイデラバードのバティニ・グード家が毎年、この時期に無料で提供している。黄色のペースト状の小さな丸薬を体長5−7センチのミュレルという生きた魚の口に入れ、この魚を患者にのみ込ませると喘息が治るという。

生きた魚をのみ込むのは気持ちのいいものではないが、経験者によると、魚は意外に容易にノドを通り、その後は喘息用の吸入マスクが要らなくなるという。バティニ・グード家の人たちは、魚が身をくねらせながら胃に落ちていくので、秘薬がノドにたまった粘液物質を一掃する効果を高めると言っている。この秘薬はグード家の祖先がヒンズーの聖人を手厚くもてなしたお礼に伝授されたもので、商品化されると効力がなくなるとして、秘薬の成分は代々、秘密にされている。

グード・ファミリーの族長のハリナト・グードさんはフランス通信(AFP)に対し、「我々は薬の臨床実験を認めない。他の人たちが成分を知れば金もうけを図リ、秘薬は効果を失うだろう」と述べた。秘薬が施される時期は占星術的に幸先の良いとされる期間だけ。「イワシの頭も信心から」の言葉もあるが、この喘息療法には懐疑派も多く、文字通り、うさん臭いと批判している。〔AFP=時事〕