【ねこまたぎ通信】

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コロンビア・ベネズエラ両首脳会談開催へ

 【サンパウロ23日綾村悟】コロンビア左派ゲリラの越境問題などで高官レベルの政治紛争が起きているコロンビア・ベネズエラ両政府の間で、二十三日(現地時間)、ベネズエラ東部のプエルト・オルダス市で両国大統領による首脳会談が行われる。
 議題には、主要貿易国同士としてガスパイプライン建設などの経済問題が含まれる予定だが、コロンビア左派武装ゲリラのベネズエラ越境問題などをめぐり、両国間の政治対立解決に向けた意見交換も行われるものとみられる。

 最近、コロンビアでは、一部閣僚や保守派議員らが、ベネズエラ内のジャングル地帯に左派ゲリラが隠れることをベネズエラ政府が見逃していると主張、先週末には司法長官が「ベネズエラはコロンビア犯罪者の天国となっている」と非難した。また、ベネズエラ政府が同国内に左派ゲリラ幹部をかくまっていると非難するコロンビア上院議員もいる。

 こうした批判に対し、ベネズエラのランゲル副大統領は二十一日、「ベネズエラはいかなる犯罪集団も自国内にかくまったことはない」と反論、両国間の対立は深まっている。逆に、ベネズエラ政府はコロンビア軍が右派民兵武装組織を支援していると非難している。

昨年八月に就任したアルバロ・ウリベ、コロンビア大統領は、米国寄りのタカ派として知られている。それまでのパストラナ政権による和平路線から一転して対ゲリラ強攻策を打ち出し、国軍強化策などを通じて二大武装左派ゲリラと対峙している。一方、ベネズエラの左派系チャベス大統領は、「社会革命」をキーワードに九八年の大統領選挙で圧勝、貧困層に絶大な支持を保ってきた。キューバカストロ議長とも親交が深い。

 米国やコロンビアの情報機関による調査では、コロンビアの左派武装ゲリラが隣国のペルーやブラジルにアマゾン地帯を通じて入り込んでいる。また、左派ゲリラの資金源となってきたコロンビア国内での麻薬栽培が米国の援助による撲滅作戦などで激減した反面、ボリビアやペルーなど隣国での麻薬栽培が増えているという。