赤十字国際委「バグダッド侵攻で民間人に犠牲」

　赤十字国際委員会（ＩＣＲＣ）在バグダッド広報担当のローランド・ウグナンさんが日本時間６日夜、朝日新聞の国際電話取材に答え、５日に米英軍がバグダッドへ侵攻した際の攻撃で、民間人にも犠牲者が出たことを明らかにした。

　米英軍は５日にバグダッドへ空と陸から攻勢をかけたが、ウグナンさんによると、市内で有数の規模を持つアリアルムーク病院にも収容しきれないぐらい多数の負傷者が出た。「残念ながら軍人だけでなく市民にも犠牲者が出ている。他の病院に振り分けている」という。

　ＩＣＲＣは、市中心部のアンニダール地区を拠点に各病院を巡回し、水や薬品を配布しているが、５日は戦闘が激しく活動をいったん中止。６日に再開した。同地区はチグリス川を挟んで大統領宮殿の向かい。まだ空爆は続いており、「５分前にも、大きな爆撃があった」と言う。

　空爆の影響で３日前から停電が続き、ポンプが動かないため治療に必要な水の確保が難しくなっている。「技術者とともに自家発電施設の整備に走り回っている」と伝えた。

(04/07 00:12)