【ねこまたぎ通信】

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空爆で市民の犠牲相次ぐ、南部ヒラで33人死亡 

 【アンマン春日孝之、アッサイリヤ基地(カタール)福島良典】AFP通信によると、イラク南部バビロン州ヒラ近郊で1日朝、米英軍の空爆で、子供を含む市民33人が死亡、310人が負傷した。病院関係者の話として伝えた。3月28日、バグダッドの市場にミサイルが着弾、少なくとも市民55人が死亡するなど、巻き添えで市民が犠牲になるケースが相次いでおり、米英軍への批判が一層強まりそうだ。

 被災地に入ったAFP通信記者の目撃証言によると、クラスター(集束)爆弾が投下されたとみられ、一帯の十数軒の民家が破壊され、多数の家畜も死んだという。

 また、ヒラの近郊で31日、走行中のトラックを米軍の攻撃ヘリ「アパッチ」が発射したロケット砲が直撃、乗っていた一家16人のうち子供6人を含む15人が死亡した。唯一の生存者が1日、AFP通信に証言した。一家は激戦が続く南部ナシリヤから避難する途中だったという。

 ヒラは首都バグダッドの南90キロにあり、31日から1日にかけ、米海兵隊を含む米英軍とイラク軍部隊との激しい戦闘が行われ、米英軍はB52爆撃機などを投入したとされる。

 イラクのサハフ情報相は1日の会見で、米英軍による過去24時間のヒラやバグダッドなどへの空爆で、市民56人が死亡、250人以上が負傷したと明らかにした。このうちバビロンで子供9人が死亡したという。情報相は「米英軍は市民の無差別殺りくを行っている」と非難した。

 情報相はまた、アンマンからバグダッドに向け走っていたバス2台が3月31日、ヨルダン国境から東約120キロのイラク西部・ルトバ付近で、米英軍の空爆を受け、多数が負傷し病院に搬送されたと明らかにした。乗客らは「人間の盾」に参加した欧米人が中心だったとされるが、活動家が負傷したかどうかは不明。

 一方、AP通信によると、バグダッド南西約80キロのカルバラ近郊の町ヒンディーヤでは第3歩兵師団の戦車部隊が31日夜までに中心部を制圧した。米英軍は31日夜(日本時間1日早朝)、バグダッドイラク五輪委員会ビルなどを精密誘導爆弾で空爆した。フセイン大統領の長男ウダイ氏は同委員会委員長を務めている。

毎日新聞4月2日] ( 2003-04-02-02:11 )