タイ騒然
まさか味の素の摂取過多というわけではないだろうが,タイが大変なことになっていますね.
タイではオリンピックみたいに数年おきにこんなことやってますが,ここの政治家や官僚どもも腐りきっておるわけで,いつものようにプミポン国王が「国民に銃を向けてはならない」と仰有るまで騒然とした状況が続くのでしょう.
南部は半ば内戦状態だし,早く微笑みの国に戻って欲しいものです.
バンコク、治安維持に軍が出動
2008/10/ 8 (16:14)| トップニュース 主要ニュース 治安関連
http://www.newsclip.be/news/20081008_020838.html
【タイ】反タイ政府団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」のデモ隊と警官隊の衝突から1夜明けた8日、バンコクは平静を取り戻し、目立った混乱は起きていない。衝突があった国会議事堂周辺では路上に散乱したゴミや放火された自動車などの片づけが始まり、都内各所では警察の支援要請を受け出動した兵士が治安維持に当たっている。PADは8月下旬から占拠中のタイ首相府で反政府集会を継続しているが、町中への「出撃」は見送っているもようだ。
7日の衝突ではデモ隊、警察の双方で400人以上が負傷、PAD支持者とみられる男女が死亡した。死亡した男性は衝突現場で爆発した乗用車の車内でみつかった。ソムチャーイ首相は8日、負傷者を見舞った。
タイ、民主主義が機能不全に
2008/10/ 8 (15:30)| 主要ニュース 政治
http://www.newsclip.be/news/20081008_020837.html
【タイ】反タクシン元首相派団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」のデモ隊数千人と警官隊が10月7日、バンコク都内の国会議事堂周辺で衝突し、2 人が死亡、400人以上が重軽傷を負った。9月下旬に発足したタクシン派ソムチャーイ政権は反タクシン派との対話路線を掲げ、PAD、野党民主党がこれに応じる姿勢をみせていたが、衝突により雪解けムードは吹き飛んだ。両派の対立により、タイの民主主義、法治は機能不全に陥りつつある。
タクシン派パランプラチャーチョン党(PPP)を主体とする6党連立政権は、サマック前首相が憲法の副業禁止規定に違反し9月9日に失職したことを受け、タクシン氏の義弟であるソムチャーイ元法務次官(61)を首相に指名、9月下旬に新内閣が発足した。ソムチャーイ首相は就任早々、アピシット民主党党首 (44)と上下両院議長による4者会談で、新憲法制定に向けた憲法制定議会の設置に原則合意。タクシン派、反タクシン派の双方に太いパイプを持つチャワリット副首相(元首相・元陸軍司令官、76)によるPADとの和解交渉も順調な滑り出しを見せ、政治危機脱出への期待が高まった。
しかし、反逆罪などで逮捕状が出ていたPAD最高幹部のジャムロン元バンコク都知事(73)が10月5日、都知事選投票のためPADが占拠するタイ首相府を離れて警察に逮捕され、事態は暗転。逮捕を不服とするPADは7日、首相の施政方針演説を阻止するためデモ隊による国会封鎖に踏み切った。
警察は7日早朝、催涙ガス弾を発射しデモ隊を追い払い、議事堂の門のひとつを確保。ここから閣僚、国会議員が議事堂内に入り、首相による施政方針演説が過去に例のない短時間で行われた。しかしこの間にPADは門を警察から奪還、国会の完全封鎖に成功し、首相は演説後、ヘリコプターで国会を脱出する羽目になった。警察は同日夕方、デモ隊を再度押し戻し、議事堂の出口を確保、国会内に缶詰となっていた閣僚、議員、職員らを外に逃した。
警官隊とPADの衝突は同日夜まで続き、デモ参加者1人が死亡、数人が手足を切断する重傷を負ったほか、多数が催涙ガスで目や呼吸器を傷めた。警察側は 4人が銃で撃たれほか、別の2人が刃物で刺され、1人がトラックにはねられた。また、衝突現場で乗用車が爆発し、男性1人が死亡した。爆弾テロの可能性が高いとみられている。
デモ隊の強制排除に対しては、「警察は悪くない。PADがやりすぎ。(PADが8月下旬から占拠している)首相府に続いて国会まで明け渡すわけには行かない」(与党第2党チャートタイ党のバンハーン党首)といった擁護論がある一方、民主党、上院の一部からは内閣総辞職もしくは国会解散で責任を取るべきという声が上がっている。チャワリット副首相は流血ざたの責任を取るとして、8日付で辞任した。
ソムチャーイ首相は事件後の記者会見で、PADが要求している国会解散を拒否、辞任も否定した。記者会見にはタイ軍の実権を握るアヌポン陸軍司令官が同席し、軍が当面、政府を支持する姿勢を示したが、状況が悪化すれば、再度軍事クーデターが行われる可能性がある。
一方、PAD指導者のソンティ氏は国営企業労組にゼネストを呼びかけており、タイ港湾公社(PAT)、タイ国鉄(SRT)などの労組が応じる姿勢をみせている。
〈民主主義のための市民同盟(PAD)〉
タクシン政権当時の2005年、タクシン氏に私怨を持つとされる実業家のソンティ氏が設立。タクシン氏の王室への不敬、汚職疑惑などを追及し、2006 年春に数万人規模の街頭デモをバンコクで連続開催、政治機能を麻ひさせ、2006年9月の軍事クーデターを呼び込んだ。2007年末の総選挙でタクシン派が政権に返り咲いたため、反政府運動を再開。今年8月下旬に2万人規模の同時多発デモを実施し、バンコクのタイ首相府や国営テレビ局、南部プーケット空港などを襲撃、占拠した。以来、首相府に数千人が立てこもっている。
PADの背後には、タクシン政権(2001―2006年)で利権を失った旧権力層がいるとみられる。「民主主義のため」と名乗るものの、今後の政体として、下院議員の7割を任命制、3割を公選制にするよう提案するなど、その主張は、プレム政権時代(1980―1988年)の「半分の民主主義」システムに近い。プレム氏(元陸軍司令官)は首相退任後、タイ国王側近の枢密院議長となり、タクシン派に2006年クーデターの黒幕と目されている。PAD指導者の 1人のジャムロン元バンコク都知事はプレム政権時代に首相秘書を務めた。PADが首相府や国営テレビ局を襲撃、占拠したのはプレム氏の88歳の誕生日に当たる8月26日だった。
最近はあれですね,タイだけじゃなく,ネパールでも,スリランカでも,インドでも,パキスタンでも,どこもかしこも騒然としております.いや,騒然なんてものじゃない,とてもたくさんの血が流されています.
膨らんではじける新自由主義の破綻は見届けたいのですが,世界的な金融恐慌の波がこれらに拍車をかける事態にだけはならないで欲しい.新しい社会の枠組みを創り出す力に止揚してもらいたいと願うのだが.