【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

 イラクの女性たち2

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☆★イラクを生きる女性(3) バシマの話
イラク情勢ニュース 速報&コメント 3月12日
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ホコリっぽい道路がバグダッド郊外にあるバシマの家に続いている。日だまりのなかに座って孫たちを見ている彼女の姿が見える。その子らの父親は行方不明になっている。「まったく消息のつかめない行方不明者」と言われる中の1人だ。
バシマは60歳くらいだろう。彼女は何十年も黒い衣服を着ているが、それは失った家族のためにどれだけ長い喪に服してきたかを物語っている。
彼女の家は土壁で、小さな窓と一つのドアがついた1部屋しかない。彼女は壁を石こうで塗り、床にはアシで編んだマットを敷いていた。
天井の一部が剥(は)がれている。天井の梁(はり)はシロアリが食っている。彼女は自分で泥と土と干し草をこねて屋根を葺(ふ)かなければならない。
一番近い水源地でも3キロ離れているという。
「水を貯めておくのにプラスチックの缶が2つあるだけ。1つの缶に20リットル入る。水を運ぶのに、たまに近所からロバを借りるが、そうでないときは自分自身で運んでいる。ここの環境はひじょうに悪い。水も灯油もないし、ガスも十分ではない。夫が死んだあと年金は受け取っていない。全部自分でやっている。」
孫を膝に抱きかかえるとき、涙が頬を伝った。その子はやせ細り、明るい色の上着を着ているが、それは冬の寒気と夏の暑気から身を守る衣服ではない。彼は親指をしゃぶっているが、祖父と父親、伯父さんと一緒に母親が殺されてからそうんな状況だという。
バシマは2人の孫を育てるために1日中働いている。
「夕食抜きで眠りにつくこともあるが、いくばくかの食料をもたらしてくれる小さな土地にしがみついて生きている。暖をとり調理をするためには、私が出かけて木を拾ってくる。」
アッラーが私の魂を召し上げることを願ったこともあったが、私がいないと誰が孫たちの世話をしてくれるだろうか。2人の孫の面倒を見る女性は私なんだ(と思いなおす)。このような暮らしを何日してきたか、2年か、5ヶ月か、あるいは4日だったか。」

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☆★イラクを生きる女性(4) シュクリヤの話
イラク情勢ニュース 速報&コメント 3月14日
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6人の子どもをっかえる抱えるシュクリヤ(50歳)は、窓にガラスのない家に仮住まいしている。床と壁は土がむきだしだ。寒い気候にもかかわらず、家族はみな夏服を着ている−−彼らには新しい服を買う余裕がないのだ。
「家にはトイレも浴室もないので、外に出なければなりません」と彼女は言う。「ヤシの葉でやっと屋根だけは作りましたが、バケツでお湯を沸かしています」。
彼らは夜あたたまる布団も毛布も持っていない。雨漏りが少しあるが、他の家よりはマシだという。
私はイラク戦争前の暮らしぶりを尋ねてみた。
「家畜を飼っていたし、野菜やスイカを作っていたので、男たちを手伝って農作業や収穫、市場への出荷を手伝っていました。自分たちが食べていくには、それで十分でした。それなりの収入があって、支払もできていました」。
このところ、家族の食事は普段はパンと紅茶だけになって、なにも食べずに寝ることもしばしばある。毎月の食料配給には登録はしているものの、交換ポイントには遠く及ばず、それにシュクリヤには運搬料を払うことができない。
「子どもが配給物を受取りに行くと言ってくれますが、子どもたちの安全を考えると怖いので、私が行くことにしています」。
シュクリヤは口にしなかったが、同じ状況に置かれた多くの女性が出かける途中で暴力の犠牲になっている。
「6人の子どもは、私たちのために収入を得て家族を助ようと、働きに出ることを希望しています。しかし彼らは読み書きができないので、残念ながら、この子たちを雇ってくれる人はいません。彼らはなにかできることないかと出かけるのですが、空しく帰ってくることもしょちゅうです。私も読み書きができないので、仕事に就くのは難しいのです」。
「私がペプシの缶とナイロンを集めて、リサイクル工場に売りに行くこともあります。わずかながらんそうやって収入を得ることができます」。
パンを焼くときに煙と炎にさらされるため、シュクリヤは喘息(ぜんそく)にかかっている。家の湿気がさらに体調を悪くさせている。
「夫はいません。結核で死にました。この頃は子ども世話は完全に私の責任です。大きな責任ですが、ほかに何ができるでしょう。義理の妹の面倒もみます。彼女は動けないので、私たちの暮らしを助けることはできません」。
「これが私たちを取り巻く環境であり、これが私たちの生活なのです」。