【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

 宿題

首脳会談後の会見というのは,お愛想もあるのでどうということはなかろうが,会談中に,お前早く戦争できる国にしないと頃すぞ,なんて恫喝があったのかどうかは勝手に想像してみよう.
で,たくさん宿題を持ち帰ったのであろうけど,いつも先生から宿題ばかり持ち帰ってくる出来の悪い生徒では,一国の主としていささか心許ないのである.
いずれにしても,もはや役立たず同士の会談ではある.

日米首脳会談 気になる過重な『宿題』

2007年11月18日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007111802065267.html


日米首脳のぎこちない握手だった。「蜜月の曲がり角」を敏感に感じ取ってのことだろう。日本が持ち帰った宿題は多い。しかも展望の開きにくいものばかりだ。確認した「同盟強化」は大丈夫か。
福田康夫首相の滞在はわずか一日余だった。シンガポールでの東アジア首脳会議出席を控えているにせよ慌ただしかった。地味でもあった。これはパフォーマンスを好まない首相の性格に起因するものではない。日米間に漂う重い空気が生んだものではなかったか。
「日米同盟の強化とアジア外交の推進の共鳴」−。首相はブッシュ大統領との初会談で、福田外交のキーワードを説明した。強固な同盟がアジアに繁栄の基盤をもたらし、そのことが日米の利益、さらなる同盟強化につながるとの考え方だ。大統領も理解を示した。が、肝心の揺るぎない同盟関係にひび割れが起きている。会談でもそれが随所に出た。
懸案は対北朝鮮政策だった。米国は北朝鮮テロ支援国家指定解除に前のめりだ。残り任期が一年余の大統領にとって、核問題解決は何としても実現したい成果で、指定解除をそのカードにしようとしている。日本にすれば拉致問題の置き去りにつながりかねない。慎重対応を求めることが「初仕事」とされた。
大統領は会談後の会見で「被害者と家族を置き去りにしない」と語った。指定解除については、首相とともに言及を避けた。その部分の詳細なやりとりは公表しないことを申し合わせたためだが、双方の主張が平行線だったことをうかがわせる。
米側は国務省拉致問題に冷ややかだ。政府は理解を求める努力を続けるとともに、周辺国による見返り措置の動きに拉致解決を絡める戦術を展開する必要がある。拉致はもう先送りできない課題だ。任期中の解決を誓った首相の決意が問われる。
テロとの戦いでは、首相はインド洋での給油活動再開へ法案の早期成立に努力することを表明した。ただ、ねじれ国会の現実に加え、額賀福志郎財務相の宴席疑惑も浮上した。「約束」実行の日が延びれば、米側の態度硬化は避けられまい。
大統領は米国産牛肉の輸入全面開放を要求した。昼食会では、米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の削減問題も話題になった。
小泉政権以来の「蜜月」のつけを支払わされる格好だが、ほろ苦い外交デビューを嘆いている暇はない。粘り強い協議で一つ一つ結論を導き出す。正攻法しかない。そのためには米側にも見せた「低姿勢」を時に改めることも覚悟せねばならない。

そういうわけで,インド洋の無料ガソリンスタンドはなんとしても実現しなくてはならないようで,のんびり年越しそばを食っている暇はないらしい.
野党の諸君も今年は正月は無いものと思って頑張っていただきたい.

福田首相、越年国会を示唆 給油再開に「1、2カ月」

2007年11月19日 12時00分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007111901000197.html


【ワシントン18日共同】福田康夫首相は18日放映された米CNNテレビのインタビューで、インド洋での海上自衛隊による給油活動再開に関し「この1、2カ月の問題だ」と述べ、場合によっては臨時国会の会期を来年初めまで再延長した上で新テロ対策特別措置法案の成立を期す可能性を示唆した。首相が会期延長問題で具体的な期間に言及したのは初めて。
また首相は、北朝鮮が核を放棄しなければ「(国家として)いずれ消滅してしまう」とも述べ、金正日政権に核問題の解決を強く促した。
インタビューは首相訪米中の16日に収録。今月から停止した海自の給油活動については「再開のため懸命の努力をしている。法律が通るか通らないかはこの1、2カ月の問題だ。その間に多くの方が賛同してくれる状況が来ることを期待する」と述べ、米側が期待する早期の活動再開に向けた努力を約束した。

外向手段として軍事力に訴えるという方法がいまだに有効だと考えているのが世界の現実みたいだが,その一歩前を行く9条を棄ててまで,軍事行動による紛争解決に協力しなければならないのは,いかがなものかと思う.
「現実的な政治」と現実を容認することとは似て非なるものである.退く必要は無かろう.
「武」に対する「知」はないものか.

イラン核攻撃も選択肢 米軍、同時テロ後に策定

2007年11月19日 10時06分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007111901000136.html


【ワシントン18日共同】米軍の核兵器を統括する戦略軍が2001年の米中枢同時テロ後、「ならず者国家」による大量破壊兵器入手を警戒し、核攻撃の潜在対象国を拡大、イランや北朝鮮リビアなどを念頭に置いた核攻撃シナリオを策定していたことが18日までに、新たに機密解除された米軍文書で明らかになった。
しかし、米国は昨年、03年に大量破壊兵器放棄を表明したリビアと復交。北朝鮮とは6カ国協議を通じた核問題の外交解決を目指しており、策定時と大きく状況が変化したケースもある。
文書は03年の米戦略核戦争計画策定に関する戦略軍の説明資料(抜粋)。米シンクタンク「全米科学者連盟」の核専門家ハンス・クリステンセン氏が情報公開法によって入手した。
文書は主に中国やロシアへの核使用のシナリオを扱い、その他のシナリオの対象国や詳細はなお伏せられているが、シナリオの説明部分に北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン1号」やスカッドBミサイルなどの写真が掲載されている。

私が米国をよろしく思わないのは,やはりこういうことが戦略として当たり前に存在するからなんだな.軍事戦略として,実行可能性の程度は別としていろんなシミュレーションが存在するのは理解できる.でも,そういうことまで考えないといけないほど,情けない世の中なんだなあ.
ま,ロシアや北朝鮮や中国も同じなんだろうけど,子供を持つ身としては情けない大人たちだなあ,と思うわけである.
一応,政治というのは本当に賢くて世の中のことを真剣によくしたいと思っている人たちが動かしているのではなく,力はあるけど頭のおかしいドクター・ストレンジラブな人たちがやるものだ,と子供たちには教えるしかない.


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