ノルウェー、歴史的な債務帳消し
ノルウェー、歴史的な債務帳消し発表 2006/10/12
http://www.janjan.jp/world/0610/0610112606/1.php
【ワシントンIPS＝エマド・ミケイ、１０月３日】
１０月２日、ノルウェー政府は、エクアドル・エジプト・ジャマイカ・ペルー・シエラレオネの５カ国に対する債務を合計で８，０００万ドル帳消しにすることを発表した。さらに、ビルマとスーダンに対しても同様の措置がとられることが計画されている。
棒引きにされた債務は１９７６年から８０年にかけて貸し付けられたものだ。当時凋落していたノルウェーの造船産業を救うことを目的に、１５６隻の船舶および関連機器が上記の国々に売却され、その資金調達のためにノルウェーが貸し付けた。
しかし、ノルウェー政府は、この融資は自国の勝手な都合によってなされ、借り入れ国のニーズを無視していた点を反省し、今回の歴史的な措置に到ったものである。政府は、１９８０年代末にこの融資の件について調査を開始し、相手国のニーズおよびリスク査定の分析が不十分であるとの結論に達していた。
さらに画期的なことは、ノルウェー政府が、今回の債務帳消しを政府開発援助（ODA）の一環とは考えていないことだ。すなわち、債務帳消しは通常のODAに加えて行われるため、「南」の国々にとっての利点は増すことになる。これまでは、債務帳消しをODAの一部として計上することによって、実質的にODAの額を減少させるというのが慣行であった。
債務帳消しを求める団体「ユーロダッド」（Eurodad）のゲイル・ハーリー氏を初め、数々のNGOが今回の措置を高く評価している。また、これをきっかけに、他の債権国や世界銀行・IMF(国際通貨基金)に同様の政策を採用するよう求める圧力が増すものと思われる。
ノルウェー政府の債務帳消し政策について報告する。（原文へ）
http://ipsnews.net/news.asp?idnews=34979
翻訳／サマリー＝山口響／IPS Japan浅霧勝浩
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