通勤電車を愉しむ
私は通勤に電車を利用している．
片道凡そ１時間１０分であり，したがって，その間を車内でいかに快適に有意義に過ごすかというのは大変重要な課題である．疲れている時は仮眠をとりもするが，往復２時間強の時間は，日常の中で読書や思索や勉強には欠かせない時間となっている．
また，車窓の外に目をやった時，田植えが終わったばかりの青々した水田にアイガモ一家が仲睦まじく浮かんでいるのを見たりすると，「よーし，今日も頑張って，あのアイガモ一家の平和を守るため会社と社会の悪に敢然と立ち向かうぞ，美味しいお米バンザイ」という前向きな気持ちになるわけである．
あるいは，若くて綺麗なお嬢さんが隣で船をこいでこちらに寄っかかってきたりすると，普段は発揮されない潜在能力が活性化されて元気のない下半身が「よーし僕も頑張るぞ」と上向きになったりするわけである．
ところが，公共の車内には不特定多数の人間が乗り込むわけだから，たまたま前後左右上下に隣り合った人の行為が私の心身を逆撫でする場合が時々ある．
幸いにして朝は始発駅なのでゆっくり座って通勤できるのだが，隣り合う人を私たちは選ぶことが出来ない．この一期一会が，以降１時間あまりの運命を決するのである．
新聞・両膝・マムコおっぴろげとか，目くそ鼻くそ耳くそかっぽじりとか，歌を歌い出したりオナーニやセクースを始めたりとかは云うに及ばず，モバイルを始める人も狭い座席では結構迷惑だったりする．肘でこちらの脇腹を頻繁につつかれたりして困ることがある．余程普段の仕事の能率が悪いようである．
近頃では電車の中で喫煙するような大虚けはほとんど見ることはないが，不必要に大声で携帯電話をかけたり，電源の切り方は知らないくせにメールはオナーニ猿のごとく打ちまくるという輩が結構いて，そうでない人との棲み分けが全くと云って良いほど守られていない．携帯電話の過度の使用によって脳波の活動が低下しているのは判る*1が，どうにも困ったものである．
ま，いずれにしても迷惑行為というのは，注意してやれば馬鹿は馬鹿なりに，あ，このおじさん怒ってるな，くらいのことは理解できるだろうから，みなでどんどん注意してやればそれなりに棲み分けは出来てくるだろうと思う．
ただ，私が個人的に困るのはオーデコロンや香水の匂いである．
多分，チムコやマムコなど発汗によって湿潤な部位から発する匂いが極めてきついのだろう，それにもまして体臭を誤魔化すためのオーデコロンや香水の匂いをこれでもかと発散している人たちがいる．車内中に充満するあの匂いは，フェロモンの代替物として利用されるおしゃれ領域を遙かに超えているので，間違いなくチムコやマムコが臭いのである．これは，きつい．
私はアレルギーを持っているので，時々この不自然な芳香によって刺激を受けた呼吸器系の粘膜が過敏に反応して，鼻水がだらりんこんと流れたり，気管収縮によって変態みたいに呼吸がひーひー荒くなったりするのである．
これは困る．
チムコやマムコが臭いのはその人の意志のせいではなく，持って生まれたものであり，むしろ
「私のチムコ（マムコ）の匂いで人様にご迷惑をかけては申し訳ない」
という気配りからそうするのだろうから，
「あなたのチムコ（マムコ）の匂いを誤魔化すためのオーデコロンが私の呼吸器を異常に刺激するのであっちへ行きなさい」
とは云えないのである．
「(ﾟ＊ﾟ)アナルなら知っているが，モラルはちとわからねーな」
という連中とは決定的に違うのである．
だから，こういう人たちのために，分臭ということで，専用スペースを設けてあげるべきなのだ．女性専用車両が出来てからというもの，お尻や胸を触られるのが嫌な人と構わない人の棲み分けが出来たように専用スペースをたくさん作るか，無法地帯車両を作って携帯かけ放題カラオケ歌い放題セクース・オナーニし放題にすればよいのである．たまにドキドキしながら無法地帯車両に乗ってみたりして，そういう楽しみも生まれてくるし，利用者の拡大にも一役買うのではなかろうか．
その一方で，一般車両では静かに読書や思索や勉強に勤しむことが出来るというわけである．
どうであろうか？
それにしても，くさいくさい．
よろ↓
