【ねこまたぎ通信】

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 重要な局面

イスラエル承認政策、決着へ住民投票 パレスチナ議長

2006年06月06日13時59分
http://www.asahi.com/international/update/0606/009.html


パレスチナ自治政府アッバス議長は5日深夜(日本時間6日早朝)、内閣を握るイスラム過激派ハマスが事実上のイスラエル承認につながる「2国家共存」政策を拒否したため、住民投票で決着を図る意向を固めた。議長府が発表した。6日に投票の日程を決めるが、パレスチナ情勢は重大な局面を迎える。
ハマスは6日未明、議長府の発表を受けて協議の延長を呼びかけたが、議長が応じる可能性は低いと見られている。ハマスは最初の協議期限の3日までに応じず、2日間の期限延長後も合意に達しなかった。
住民投票で議長が勝てば、イスラエルが「テロ組織のハマスが政権を握っている」として、パレスチナ側との和平交渉を拒否している現状を打開する可能性が出てくる。逆に負ければ交渉再開は絶望的となり、イスラエルが自国に都合のいい国境線を一方的に引く動きが進みかねない。
議長は先月25日、イスラエルの刑務所に服役している旧主流派ファタハハマスの幹部たちが作った政策文書の受け入れをハマスに迫り、10日以内に合意できなければ、40日以内に住民投票にかける方針を表明していた。同文書は「2国家共存」やイスラエルとの過去の和平合意の尊重、イスラエル国内での武力闘争の停止などを呼びかけている。

「2国家共存」を巡っての住民投票である.
それはパレスチナ人民が議論し決めることだ (・∀・)イイ!! - 【ねこまたぎ通信】
先日のハマスのザハル外相が中国外相との会談において語った「それはパレスチナ人民が議論し決めることだ」という報道通りの局面を迎えることになった.
「イスラエルを承認すべきか」 - 【ねこまたぎ通信】

さてさて,ザハル外相と単独会見を行った小田切氏を迎えての勉強会は,いよいよ6月10日午後だ.
乞うご期待.
参加希望者は,今すぐメール送れ.bonsiva@hotmail.comまで.


さて、続報です。

決裂避け、土壇場で再延期 イスラエル承認迫る住民投票

2006年06月06日21時29分
http://www.asahi.com/international/update/0606/018.html


パレスチナ自治政府アッバス議長は6日、内閣を握るイスラム過激派ハマスに事実上のイスラエル承認を迫る住民投票の日程について、決定を3日間先送りする方針を示した。ハマス住民投票をしなくてもすむための協議の継続を求め、アラブ諸国からもハマスとの合意確保に時間をかけるべきだとの呼びかけがあったことに配慮したと見られる。
議長は日程を決めるための最初の期限を3日とし、ハマスが応じないので2日間延期していた。再び延期することで弱気と見られ、住民投票が実際に行われても当初見込んだ支持を得られない可能性がある。
だが、日程を決めてハマスとの決裂を深めれば、自治区のガザで頻発する武力衝突がさらに激化することを恐れたと見られる。この日の延期決定の直前には、ガザで議長の所属する旧主流派ファタハ系の治安部隊の本部ビルにロケット砲が撃ち込まれ、隊員3人がけがをした。
今回の延期は、議長が開いたパレスチナ人の代表組織「パレスチナ解放機構(PLO)」の執行委員会で決まった。議長の側近でPLO幹部のアベドラボ氏は、ハマスが今回決めた期限内に事実上のイスラエル承認につながる「2国家共存」政策などを受け入れなければ、「3日後に議長は住民投票の日程を発表する」と記者団に述べた。ただし、「その日程までさらに協議を続けられる」とし、引き続き合意を探る意向も示した。

なぜパレスチナの人民が先の選挙でハマスを選んだのか。
進展しないばかりか悪化の一途をたどるパレスチナ情勢に対する焦りやいらだちが、和平ではなく逆に心情的なインティファーダへの回帰願望となって表れたのではないかと思う。
そうすると、ここで住民投票を実施したとしても、パレスチナ人民同士の亀裂を決定的にするのではないかという懸念が生じる。このままでは、どう転んでも「2国家共存」は望みようがないのではないか。
しかし、一番根本的な問題は、欧米がハマスに対して話し合いの場を端から拒否した事にあると私は思う。まず、パレスチナ人の選択を受け入れ、交渉の場を持つ事で怒りと絶望から一歩踏み出させる事が必要である。そして、「報復」と称して続けられるイスラエルの過剰な攻撃を止めさせ、壁で囲い込むなどと云う非人道的で異常な状態を取り除く事が先決である。
圧倒的な強者が弱者を抑え込む事を「共存」とは呼ばない。
和平交渉が硬直化し、カリスマであるアラファトを失うと同時に急速に求心力を失ってしまったファタハに変わって、ハマスを選択したパレスチナの人々の期待を最初から挫き、封じ込めを行うだけの正当な理由が私には見いだす事が出来ない。
ただひとつ、彼らがどこまでも争いの火種を灯し続けたいと考えている事以外に。


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