【ねこまたぎ通信】

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 文明は衝突しない

テロリズムー複雑化されたシナリオ

http://www.irib.ir/Worldservice/japaneseRADIO/news.sun.htm#kaisetu


アメリカの極右的な大統領は、先日のロンドンでの爆破テロから48時間後に、定例記者会見を行いました。この中でブッシュ大統領は、「我々は、テロリストへの不意打ちを続けていく。そして、国内が衝突に巻き込まれないようにするため、国外でのテロとの戦いを続けていく」と語りました。オーストリアの政府関係者は、ブッシュ大統領とイギリスのブレア首相を、世界のテロの元凶だと非難し、「彼らは、イラクに戦争を生み、ロンドンやマドリードにテロ攻撃を発生させた。EUは、テロ対策として、アラブ世界から撤退すべきだ」と述べました。ロンドンでも、数百人の人々が、テロの犠牲者に1分間の黙祷を捧げた後、このテロの責任は、ブッシュ大統領とブレア首相にあるとしました。

今回の爆破テロは、ブレア首相が、少しずつイラクからの英国軍撤退を考えているとした中で生じました。この発言は、アメリカの反対にも拘わらず、イギリスの世論の圧力を受けて表明されたものです。政治アナリストは、アメリカの極右勢力や、シオニストユダヤキリスト教徒が、米英軍のイラク撤退を求めるヨーロッパ諸国や国際社会の圧力を恐れていると考えています。なぜなら、このことは、中東、そして豊富な石油・天然ガス資源を支配しようとする政策の失敗を意味するからです。

ロンドンでの爆破テロは、あらかじめ仕組まれたシナリオであり、どうやら、シオニストやアメリカの過激派が一枚噛んでいるようです。この事件は、テロとの闘いを口実とした、米英軍のイラク駐留の継続を正当化する材料となります。そしてそればかりか、キリスト右派やシオニストが、イスラム教徒に対するプロパガンダ攻撃や圧力を激化させ、イスラム教徒とヨーロッパや西側の世論の対立を広げる可能性をも、もたらすのです。

国際社会は、中東での米英軍による数年間の戦争に耐えてきた今や、ブレア首相、ブッシュ大統領、そしてイスラエルシャロン首相の3者が持つ、好戦的な論理を良く思ってはいません。この数年間の闘いは、世界における情勢不安の拡大と罪のない人々の殺害をもたらし、莫大な資産が水の泡と化す原因になりました。今回の爆破テロは、ヨーロッパや西側の世論を、ブッシュ大統領やブレア首相の過激的な政策に同調させようとするためのものです。しかし、これまで、このような複雑なシナリオは、世界に情勢不安の拡大や、戦争、暴力をもたらしただけで、欧米の人々には何の利益にもなりませんでした。

イスラム教徒をテロリストに結びつけたりする行為は、2001年の同時多発テロ事件から始まり、その後のマドリードでの列車爆破テロや今回のロンドンでの事件まで続いています。しかし、現在までのところ、アメリカやイギリス、そして彼らの情報機関さえも、このイスラム教徒にかけられた嫌疑を証明することはできていません。彼らは、プロパガンダや心理戦によってのみ、自らの政策を進めています。ブッシュ大統領とブレア首相が抱える大きな問題は、西側の人々が、彼らに対する不信感を強めているということです。なぜなら彼らは、誤った情報を人々に提供するというイラク戦争での不名誉によって、今後も世論を騙そうとしているからです。現在、世界は、また別の悲劇を目の当たりにしています。そしてそれは、ブッシュ大統領やブレア首相、そしてシオニストの支持者たちの野心的な政策によって生み出されたものなのです。

世界は、平和を求めています。イスラム教徒は西側の人々や、キリスト教ユダヤ教、そしてすべての神の宗教の信奉者とともに、この目的に向けた共通の立場を採っています。テロリズムは、ブッシュ大統領とブレア首相の過激的な政策から生まれたものであり、世界に好戦的な政策の継続を受け入れさせるための道具であるのです。