【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

 世界はいつまでイスラエルを甘やかし続けるのか?

その1onweb.to
その2onweb.to
その3onweb.to

◇「ナクバ」は続いている その1

イスラエル建国記念日(5月14日)を前にして、多くのパレスチナ人が土地から引き剥がされ、悲劇のまっただなかに投げ込まれた「ナクバ」(大災厄)が語られる57回目の時期がやってきました。
問題は単に「ナクバ」が起こったことだけではなく、それが継続しているということです。57年経っても人々は「難民」という名のもとに、何の解決も示されない宙づりの状態に置かれ、さらにはいまだに「大災厄」は終わることなく、パレスチナ人隔離壁によって、経済封鎖によって、占領によって、生きる場所を狭められ続けています。この「現在も進行するナクバ」を考えるシリーズを4回ほど(できれば。挫折すると3回かも)でお送りしたいと思います。

イスラエル建国記念日にジャーナリストの小田切拓さんからのこんなメールが届いた.

今、またエルサレムにいる。
先週末にこちらに入って、西岸を回った。
3年前、多くのパレスチナ人が虐殺されたジェニンにも足を運んだが、難民キャンプは改修が進んでいた。
イスラエル軍によって廃墟にされた街は、これで、「記憶」になる。
それを証拠に引き戻すだけの力は、ここにも国際社会にもないだろう。

(中略)

イスラエルには、超正統派と呼ばれる、黒装束のユダヤ人がユダヤ人人口の8%ほどいる。
彼らは、国から支給されるお金で生活し、働く必要がない。
しかも、選挙権があるから、政局が混乱する。
「僕らの払う税金が彼らを支えているのだけど多すぎる。」
と嘆く知人に、君らの税金で支えられているわけではないよ、と切り返したことがある。
イスラエルの国家支出は、GDPの60%以上、一度、税収総額を割り出さねばならないが、ともかく、この国の支出は、アメリカの国家予算の他、在外ユダヤ人などの支援によって成り立っている。
つまり、8%の超正統派を支える力など、この国の市民にはない。
もし、本当に支えているなら、限られた予算を巡り、世論は、大きく割れるであろう。
これが、経済的な自浄作用であるが、それがイスラエルにはないから、戦前のイラクの6〜7倍もの軍事費を費やしても痛くない。

ガザから、一本の映像が届いた。
1年前に撮影され、これまで持ち出すことも出来ずにいたもので、数日前、エルサレムで、やっとアメリカ、日本のシステムにテープを変換し詳細が確認出来た。
自身もガザに住む知人に頼み、2年前、最後にガザに入った時に追った人物、取材途中に、イスラエル兵に家を壊された人物の今が撮影されている。
ブロックO(オー)と呼ばれる、ガザの中でも状況が特に酷い地区でのことだが、一帯には、至るところに、ざらついた白塗りの壁にこびり付いた茶色い汚れがある。

当時そんな一軒の、連れ合いを無くした女性を撮影した。
日中、砲弾が打ちこまれ、子供の目の前で、この女性の連れ合いは肉片になった。
他にも5人が亡くなり、6人の肉片が飛び散り、区別がつかなくなった。
数日後、同じ場所を通ると、彼女は、茶色いシミを白く塗り消し、笑顔をみせた。

力不足。
何度となく、この地区の映像を放送しようと試み、今回も、返事はない。

(中略)

今は、日本人の税金が、<占領>に充てられているという噂の「真相」を追っている。

田切さんが間もなく帰国する予定なので,たくさん話を伺おうと思っている.