【ねこまたぎ通信】

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NY:「対テロ戦争」反対デモに50万人

 【ニューヨーク高橋弘司】30日からの共和党全国大会開催を前に、ニューヨークで29日、ブッシュ大統領が掲げる「対テロ戦争」などに反対する大規模なデモが行われた。主催団体「平和と正義のための結束」は推計約50万人が参加したとしており、イラク戦争開戦前の昨年2月、世界各地と連動して行われた反戦デモ(参加者約10万人)を上回る過去最大級となった。共和党は同時多発テロの標的となった同市での全国大会開催をブッシュ再選のテコにしたい意向だが、今回のデモは「反ブッシュ」世論の強さを印象付ける形となった。

 29日のデモはブッシュ大統領を痛烈に批判し、全米で反響を呼んでいる映画「華氏911」のマイケル・ムーア監督らが先導し、イラク戦争前線に派遣された兵士の親やイラク帰還兵の団体、同時多発テロ犠牲者の遺族団体など360以上のグループが参加。当初予想の約25万人を大幅に上回った。

 中でもイラク戦争で1000人近くの米兵が犠牲になったことに抗議した、星条旗で覆われた数百の棺の“葬列”が目を引いた。イラク戦争開戦の根拠とされた大量破壊兵器が今も発見されていないことを踏まえ、「ブッシュはうそをついた」とのスローガンを掲げる参加者も多かった。ブッシュ大統領のひしゃげた顔をあしらったハエたたきを手にしたジャネット・プライスさん(55)は「石油権益のために始めた戦争は即刻、やめるべきだ」と訴えた。

 ニューヨーク市警によると、路上に寝転び交通を妨害した活動家ら約200人が逮捕された。

 一方、共和党大会会場の「マディソン・スクエア・ガーデン」近くには約20人の共和党支持者が陣取り、「ケリー(民主党候補)は(大統領に)不適切」などのスローガンでデモをけん制。民主党支持者との間で一時、口論となる場面もあった。

毎日新聞 2004年8月30日 10時30分