【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

墜落米軍ヘリに劣化ウラン弾搭載か?

PUBLICITY
No.992(2004/08/18/水)

「PUBLICITY」(パブリシティー) 編集人:竹山 徹朗
E-mail:freespeech21@infoseek.jp
blog:http://takeyama.jugem.cc/

※転送・転載自由です。ただ、転送・転載される時には、登録申し込み先(↓)も必ず合わせて併記してください。
http://www.emaga.com/info/7777.html

        ◆◇今号の目次◇◆

【転載】
▼神浦元彰(軍事アナリスト)の「J−RCOM」
墜落米軍ヘリに劣化ウラン弾搭載か?

【めでぃあ・オフノート】
▼3個目の銅メダル
▼動画の可能性


【転載】

▼基本的に、恒常的な「転載」コーナーを冒頭にもってくることはモラルとしてしないように心掛けているのだが、【沖縄で墜落した米軍ヘリに、劣化ウラン弾が搭載されていた】可能性
があるそうで、思わずトップにもってきてしまった。

8月13日午後2時15分ごろ、沖縄県宜野湾市宜野湾沖縄国際大学敷地内に、米軍普天間基地所属の輸送ヘリCH53一機が墜落して全焼したニュースである。「あらー、やっぱりおっかないなあ」くらいに思っていたのだが、とんでもないことになっている。

琉球新報
http://www.ryukyushimpo.co.jp/

沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/

以下の文章を読めばわかるが、万が一、劣化ウラン弾が搭載されていたとしても、神浦氏いわく、「ヘリの墜落程度の衝撃なら、燃焼しない可能性が高い」そうだ。

でも、こういう情報が完全にわからないときって、「常に最悪の事態に備える」姿勢が理性的だから、敢えて扇情的な見出しを付けた。

転載内容は三つ。神浦氏のwebサイト上での、神浦氏と読者とのやりとりのコーナー「メールにお返事」から2つ、その後で、本誌で通常転載しているコーナー「What's new?」を1つ。

読者とのやりとり2つを、「What's new?」でまとめた感じ。
リンクされている「阿修羅」も、相変わらず読み応えがある。


神浦元彰(軍事アナリスト)の「J−RCOM」
〜激動する世界の最新軍事情報を発信〜
http://www.kamiura.com/new.html
■「メールにお返事」1つめ
届いたメール
沖縄で墜落したヘリに
劣化ウラン弾を搭載した可能性はありませんか。
(8月18日)

2年ほどサイト拝見しています 。いつも蒙を啓かれることばかりです。

今回の米軍ヘリ墜落では、いつもながらの情け無い我らが政府の対応なにも言わない小泉首相、外務省にほとほと嫌になってしまいました。 (今に始まったことではないですが)。

ところで、現場のヘリ残骸を回収する米軍の兵士が防護服、防護マスクをしている映像がニュースで流れました。劣化ウラン弾を積んでい たということなのでしょうか。だとすれば周辺地域への影響は?

独自に放射線計測をすることは出来ないのでしょうか。それとも、ああいう場合は何があっても防護服を着るものなのでしょうか?

暑い日が続きますが、ご自愛下さいますよう 。

■所長コメント
ヘリの残骸を回収する米軍兵士が防護マスクや防護服を着用していましたか。私はそのニュース映像をみていませんで知りませんでした。航空燃料が多少有毒でも、防毒マスクをする必要はありません。もしそれが事実なら劣化ウラン弾搭載の可能性があります。

燃焼していれば計測は可能です。もし確かに防護マスクや防護服を着用していれば、すぐに現場で放射線量を測定してください。ただし航空燃料が詰まった燃料タンクを回収するとき、燃料が漏れ出し皮膚に付着する場合を想定していることも考えられます。

とにかく放射線の測定は可能ですから沖縄の関係者は事実を確認して下さい。

追加

今、確認しました。今朝(竹山の註:8月18日)の読売新聞に黄色い防護服の作業風景の写真が掲載されています。確かに通常の航空機事故とは異なる奇妙な写真です。

劣化ウラン弾は戦車や装甲車の装甲をうち破ったときに、その摩擦熱で発火し、そして高温で激しく燃えます。その燃焼の時に発生する煤煙に有害な放射能が大量に発生します。

ヘリの墜落程度の衝撃なら、燃焼しない可能性が高いでしょう。写真を見ると箱に入っているようなので、劣化ウラン弾であっても発火はしていないようです。発火しなければ大量の放射能をまき散らすこともありません。

しかしこのオレンジ色の箱が劣化ウラン弾並みの危険物と予測できます。私が現場の記者ならこのオレンジ色の箱の取材を開始します。これが原因で米軍は日本の現場検証を認めなかった可能性が高いと思います。


■「メールにお返事」2つめ
届いたメール
墜落現場では放射能計測器(ガイガーカウンター)を持ち込んでいました。(8月18日)


神浦さん、 昨日たまたま事故現場を詳しく見た20人くらいの人たちと懇談しましたが、米軍は現場にガイガーカウンターを持ち込んでいたそうです。

放射能物質を警戒したのは確かです。 劣化ウラン弾を積んでいたのではないか、とみなさん疑っていました。 報道は地元紙でも見当たらないようですが。

この老朽ヘリはどんな訓練をしていたのでしょう。輸送機であって、攻撃訓練ではない…。 汚染された物質を定期的に海に捨てにでもいっていたのでしょうか 。(神浦・・・・自称ただもの通信員)

■届いたメール
(中略)
確かに写真は防護服にしっかりとマスクをつけてますね。

ところで、阿修羅サイトを見ていたら、墜落事故についての投稿がありましたので、お 知らせします。「積み荷」についての情報はまだないようですが、全国では放映しなか ったであ
ろう沖縄のTV局の映像や墜落時の様子など、情報満載でした。

私もまだちゃん と全部読んではないので(今、会社なもんで)恐縮ですが。 沖縄米軍ヘリ墜落事件、QAB琉球朝日放送のスクープ映像:事故直後の建物内潜入& 沖縄のテレビ各局の日々のニュースがパソコンで見れる&辺野古の座り込み
http://www.asyura2.com/0406/war58/msg/746.html
以上、取り急ぎお知らせいたします。

■所長コメント
やはり劣化ウラン弾を運んでいたのでしょうか。あくまで可能性の話ですが、荷物の劣化ウラン弾の一部が墜落時の衝撃と火災の熱で燃えた可能性があります。

緊急に専門家による現場での放射線調査が必要です。もし現場で放射能を検知したら、劣化ウラン弾が燃焼したときの場所や風下は危険です。緊急に避難しなければなりません。

旧式のCHー53Dなら激しい訓練には使わないと思います。
私はただ地上と空を上下するパラシュート降下訓練に使うぐらいと考えていましたが、当時、そのような降下訓練が行われていなければ、重量物の運搬に使われていた可能性があります。

放射線量の計測には沖縄県警には無理でも、自衛隊放射能計測をやれる能力や機材があります。もしこれで自衛隊が動かなければ、陸自が沖縄にいる理由はありません。防衛庁は米軍に
情報の提供を求めるとともに、自衛隊に派遣を命じて現場で準備調査を行うべきです。

米軍が情報を公開しない以上、最悪の場合を想定して動く必要があります。


■「What's new?」
タイトル
沖縄ヘリ墜落 政府、米に原因究明を促す 
(読売 8月18日 朝刊)

■概要
沖縄県警が要請した日米合同の現場検証について、米軍は17日、正式に拒否回答した。在日米軍の権利・義務を定めた日米地位協定では、米軍が公務中に発生した事件・事故について、米軍が第一の裁判権を有するとして、米軍が優先的に捜査を行う権限を認めている。また、墜落したヘリは米軍の「軍事機密」(日米関係筋)にあたることも同検証を拒否した理由と見られている。

■コメント
先ほど、届いたメールを読んだら、墜落したヘリを回収する米兵が防護マスクや防護服を着ているということが書かれていた。まさかそんなことはないと思って返事を書き、そして読売新聞を見ると黄色の防護服を着た米兵が写っていた。すぐに「メールにお返事」に急いで追加の返事を書いた。その驚いた写真がこれである。(読売新聞 8月18日 朝刊より)

箱に入った劣化ウラン弾か。その可能性が高いとは思う。

あるいはオレンジ色の袋に入っているので、極めて危険な物であることは容易に想像がつく。

この荷物があるので米軍は沖縄県警との合同現場検証を拒否したのだ。脇の米兵がマスクだけなので、化学兵器(毒ガス)ではなさそうである。

それにしても不気味な写真である。この写真1枚が普天間基地が激動を開始する出発点になるような気がする。

ただし、この写真を日本で鑑定することは絶対に無理である。

いい加減な軍事評論家の無責任な評論をマスコミに掲載してはいけない。

アメリカにいる特派員が元米軍人(専門職)などをまわって取材する以外に真相は究明できない。

私はこの写真が意味することはわからない。わかることは極めて危険な物を扱っているということだけだ。



ガイガーカウンター持ってたら、そりゃそうだよなー。テレビと大新聞では、いつものことながらぜんぜんわかんない。週刊誌と月刊誌がどこまで食い込んでくれるか。活字や本で残すことは、やっぱり重要である。


【めでぃあ・オフノート】  

▼前号では思わぬ脱線をしてしまった。なんだかんだ言っても五輪ネタは、五輪報道ネタも含めて尽きないから控えよう。卓球の愛ちゃんはかわいい(わかったよ)。

一つだけ。柔道・女子52キロ級準決勝で横沢由貴選手に敗れたサボン選手(キューバ)、どこかで聞いたことある名前だなと思っていたが、以前は48キロ級でやわらちゃん(田村亮子選手)のライバルだったんだね。五輪は4度目。過去3回のうち、2回が銅メダル。やわらちゃんには、オリンピック以外の大会も含めて、たしか一度も勝てなかったのではなかったか。出産後に52キロ級に変更して、悲願の金メダルを狙った。

思えば、残り10秒からの組み手で、サボン選手は攻めようとして前に出ていた。だからこそ、横沢選手は袖釣り込み腰をかけることができた。注意とか有効とかでリードして、終盤に逃げを打つ・腰が引ける選手は、いっぱいいる。サボン選手は、もしかしたらすごく真面目な人ではなかろうか。

マリリス・サボン、3個目の銅メダル――信じがたい敗北の後、礼をして、畳からおりた彼女は、さっきまで戦っていた手のひらで、顔を抑えて泣いた。

▼勝者も、敗者も、その後の人生は続く。勝者と同じく、敗者の姿にも同質の重みがある。競技の、むしろ前後にも焦点を当てた、見応えのある・読み応えのある、時間をかけた、思慮深い報道は、“ニッポンの場合”、媒体の性質の違いもあると思うが、やはりテレビよりも新聞に多いと感じる。新聞はじっくり自分の時間で読めるからね。インターネットと新聞って似てるのかも。


▼さて、「九条の会」である。

同会のwebサイトには「平和を求める世界の市民と手をつなぐために、憲法九条を激動する世界に輝かせたいと考えます」とある。

発足記念講演会(7月24日)ビデオを1500円で、ポスターを100円で販売しているそうだ。

同会が発行しているニュース第5号に掲載されている賛同人のうち、「無痛文明論」で有名な森岡正博大阪府立大学教授の肩書きが、「大阪不利大学」になっていてビックリして、「誤字ではないでしょうか?」とメールを送ったら、すぐに返事が来た。

基本的には、見知らぬ相手に重箱の隅をつつくようなまねをして「いやなやつだ」と思われたくないのだが、あまりにもひどい誤字だったのでメールを送ってしまった。よくあるんだよなー、こういう誤字。「ふりつ」と打ったつもりが、「ふり」で変換しちゃったんだろうな。しかも同じ漢字二字だし、見落としたのでしょうね。でも、「大阪不倫大学」や「大阪不埒大学」じゃなくてよかった(よかぁねーよ!)。

▼まあいいや。ぼくが、「九条の会」と「NPO前夜」とに持っていた共通の疑問はただ一つ、

「なぜ、インターネットをもっと活用しないのか?」

これも「いやなやつだ」と思われるかも知れないなー、でも書いとこ。

要するに「もっと動画を多用したらいいのに!」と思うのである。「九条の会」webサイトのトップページでは、日英中韓仏語で読めるようになっていて素晴らしいのだが、なんといってもカギは動画だと思う。

加藤周一樋口陽一『時代を読む』を手に取った人はいるだろうか。もしも部屋にあの本があれば、ぜひ、“カバーをむいてほしい”。樋口陽一とともに、加藤周一の、超どアップの、上目づかいの顔写真が印刷されているはずだ。これが、むちゃくちゃ迫力あるのだ。友人から見せられて、唸ってしまった。
やるな、小学館

彼が喋っているところを、直接、もしくはテレビで見たことのある人ならわかると思うが、石原慎太郎のようなイケメン下郎とサシで勝負しても、ちょっとやそっとでは負けそうにない。

彼だけでなくても、鶴見俊輔小田実梅原猛など、あの人たちは、みんながみんな“絵になる顔”じゃないっすか。デジタルビデオでインタビューして、10分くらいに要約したものにテロップをつけてwebサイトで閲覧可能にすればいいのダ!というかやってくれ。(T_T)ビジュアル素材として、使わなければ絶対に損である。貴重な歴史の証言でもある。なんでやんないかなー。

NPO前夜」では、高橋哲哉徐京植もいい顔してるし、NHKスペシャルに出てくるアメリカの要人インタビューみたいな雰囲気で、じっくり撮ったらいいのでは。

ただでさえ、「あかはた」以外のメディアには報道されない異常なメディア情況なのだから、インターネットを最大限に活用するのは当然の戦略だと考える。「百利あって一害なし」のはずだが、誰もやる人がいないのかね? 時間があったら、ぼくが必ず試みていることだろう。加藤周一にも会えるし。くっそー(T_T)。やっぱり技術的に難しいのかな?



「自由な言論」を発信するメールマガジン
「PUBLICITY」 編集人
竹山 徹朗
E-mail:freespeech21@infoseek.jp
blog:http://takeyama.jugem.cc/