【ねこまたぎ通信】

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ダルフールで、強かんが戦争の武器として使われている

アムネスティ発表国際ニュース
(2004年7月19日)

アムネスティ日本
http://www.amnesty.or.jp/

スーダンダルフールで、強かんが戦争の武器として使われている
AI INDEX: AFR 54/084/2004
 「15人くらいの女性や少女が村にある別々の小屋で強かんされました。ジャンジャウィドは、逃亡を防ぐために、何人かの女性や少女の手足を折りました。ジャンジャウィドは6日か7日の間村に留まっていました。」

 「6日の間、毎晩、何時間にもわたって、5人から6人の男性が、次から次へと私たちを強かんしました。この後、夫は私を許すことができずに、私に離婚を言い渡したのです。」

アムネスティ・インターナショナルがインタビューしたスーダン難民の証言)

 スーダンダルフールでは、わずか8歳の少女といえども強かんされ、性的奴隷にさせられている。ダルフールで進行している大規模な強かんは、戦争犯罪であり、かつ人道に対する罪であるにもかかわらず、国際社会はそれを止めさせる手段をほとんど講じていないと、アムネスティは報告書「戦争の武器としての強かん」を発表し、訴えた。

 地域的、国際的注目がダルフールへ集まり、スーダン政府はジャンジャウィドを非武装化すると約束したにもかかわらず、依然として女性や少女の保護措置はなんら実施されていない。

 何百人もの証言に基づいて作成されたこの報告書では、ジャンジャウィドが、どのように女性や少女たちを強かんし、拉致し、性的奴隷になることを強要したのかが明らかにされている。アムネスティが記録している限りでは、村への攻撃のほとんどすべてにおいて、政府軍が直接関与していたか、あるいは攻撃を直に目撃しながら放置していた。

 「このような女性たちが受けている被害や虐待は、実際の強かんをさらに上回るものである。強かんは、女性や少女の健康に破壊的で継続的な影響を与え、被害者は生涯にわたって、自らの家族や地域社会から汚名をきせられ、疎外される」と、アムネスティは語った。

 このような状況は広範な経済的、社会的影響を及ぼし、女性や少女たちをさらなる人権侵害にさらす危険を生み出している。難民化が女性や少女たちをさらに弱い立場に追いやり、娘を守るための手段として両親が娘を結婚させようとするため、幼い少女の結婚が増えるという結果を招いている。

 「女性や少女たちを攻撃するのは、被害者の人間性を奪うだけでなく、彼女たちを辱め、罰し、支配し、恐怖におののかせ、追放し、彼女たちが所属する地域社会を迫害するために行われている」と、アムネスティは述べた。

 女性性器切除を経験したダルフールの女性たちは、負傷したり、HIVエイズやその他の性病に感染する危険がより高い。

 「国際社会は、強かんの問題にもっと真剣に熱心に取り組む必要がある。訓練された医療の専門家を被害者の治療のために即座にスーダンに派遣しなくてはならない」と、アムネスティは述べた。

 アムネスティはさらに以下を訴えている。

  • すべての紛争当事者が、戦争の武器として強かんを行うことを止め、それを公けに非難し、民間人の保護を保証するために適切な措置を講じること。
  • ジャンジャウィド民兵を非武装化し、解散させ、民間人を二度と攻撃することができない立場に追い込むこと。
  • 強かんや大量虐殺などの戦争犯罪や人道に対する罪、その他の国際人道法違反に関する証拠を調べるために、国際的調査委員会を即座に設置すること。
  • 女性への性的暴力を含む民間人攻撃の加害者を、国際的な基準を満たした公正な裁判で裁くこと。被害者や証人の安全を保障すること。


背景情報
 報告書「スーダンダルフール地方:戦争の武器としての強かんおよび性的暴力と、その結果」は、2004年5月にチャドの難民キャンプでアムネスティスーダン難民から得た証言に基づいている。