中東一の「ならずもの国家」
イスラエル、入植地に住宅千戸増設へ…行程表に背き
【エルサレム=佐藤秀憲】イスラエル建設省は17日、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地に約1000戸の住宅を新たに建設するための入札を公示した。
同国のシャロン政権は、ガザ地区の入植地全廃を柱とするパレスチナ分離計画を進めているが、今回の入札は、ガザの入植地を放棄する一方で、西岸の入植地については、将来のイスラエル領への併合を視野に拡大・強化し、占領の既成事実化を目指す同政権の姿勢を改めて裏付けるものだ。
パレスチナ和平の道筋を定めた「ロードマップ(行程表)」は、イスラエルに入植活動の凍結を義務付けている。今回の計画はこれに背くもので、パレスチナ自治政府のエレカト交渉相はAP通信に「ロードマップを台無しにするもの」と批判、計画阻止に向け、米国がイスラエルに圧力を加えるべきだとの考えを述べた。
(2004/8/17/23:08 読売新聞 無断転載禁止)