米国、スーダンへの軍事介入は時期尚早との姿勢
【ハルツーム/国連 27日 ロイター】 パウエル米国務長官は27日、スーダン西部ダルフール地方の紛争問題で、軍事介入を検討するのは時期尚早との認識を表明した。
パウエル長官はブダペスト発カイロ行きの機内で記者団に対し、国連が世界最悪の人道危機としているダルフール紛争の解決に向けてスーダン政府を動かすには、米国が作成した国連安保理決議案など、軍事介入以外の方法がまだ残されていると述べた。米国はこの日国連安保理に提示した決議案は、スーダン政府が住民虐殺や婦女暴行、ダルフールで略奪を行っているアラブ系民兵ジャンジャウィードを30日以内に訴追しなければ、何らかの制裁を発動するとした内容。民兵の武装解除も盛り込まれている。
米当局者は、29日か30日に採決を行いたい意向を表明。
ただ、複数の外交官によると、米国は間もなく修正案を配布し、その中で「制裁」を「追加措置」に書き直すことを検討中だが、実質的な内容変更はない見通しという。
拒否権を持つ中国は、内容にかかわらず、制裁には反対で、パキスタンとアルジェリアのイスラム2国も同様の姿勢にある。
2004/07/28 11:38