【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

アブグレイブで行なわれた戦争犯罪

2004年 5月10日 月曜日   □□□□□ □■ □□

[目次]
 ☆アブグレイブで行なわれた戦争犯罪  (全文)
         アムネスティ発表国際ニュース  5月7日付
 ・JVCイラク緊急対応  緊急救援第2弾を準備 


 ☆★裸や睡眠妨害認める指針 国防総省が作成と米紙

共同通信 [5月10日0時5分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040510-00000000-kyodo-int
 【ワシントン9日共同】9日付の米紙ワシントン・ポストは、米国防総省が昨年4月、国際テロ組織アルカイダのメンバーらを収容するキューバグアンタナモ基地での取り調べについて、供述を得るため拘束者を裸にしたり眠らせなかったりする尋問手法の指針をひそかに作成、承認していたと報じた。 ・・・


☆★アムネスティ発表国際ニュース  (2004年5月7日)
       アムネスティ日本 http://www.amnesty.or.jp/ から

米国:残虐で残酷な行為のパターン
アブグレイブで行なわれた戦争犯罪 

AI INDEX: AMR 51/077/2004

ジョージ・ブッシュ米国大統領に宛てた公開書簡のなかで、本日、アムネスティ・インターナショナルバグダッドアブグレイブ刑務所で米国機関関係者が行なったとされる虐待行為は戦争犯罪であると述べ、米国政府に対し、虐待を行なった責任者がその地位や階級にかかわらず免責されることのないよう、徹底的な調査を行なうことを要請した。

アムネスティは、イラクアフガニスタンも含め、過去2年間に、米国機関関係者による被拘禁者に対する虐待のパターンを記録したと話した。
今週、ラムズフェルド国防長官はアブグレイブで起きた虐待行為に「驚愕」し、こうした行為は「例外」で「常習化したものでも習慣となったものでもない」と主張した。しかし、アムネスティは、過去2年間にわたり、ホワイトハウス国防省国務省を含む米国政府首脳レベルに対して、米国機関による被拘禁者に対する虐待が継続的に申し立てられていると指摘し続けてきた。

去年の7月、アムネスティは、米国政府と連合国暫定当局CPA)に対する書簡の中で、米国や連合軍らがイラク人被拘禁者を拷問ないし虐待したという申し立てがあることを指摘した。この申し立てには、殴打や電気ショック、睡眠剥奪、また、頭巾をかぶせたり、立ったりひざを曲げたりを繰り返させるといったことが挙げられている。アムネスティは、政府あるいはCPAから何の返答も受け取っていず、調査が行なわれた様子もない。

繰り返し要請しているにもかかわらず、アムネスティは米国のあらゆる拘禁施設への立ち入りを拒絶されている。

「もし政府に何も隠すことがないのであれば、ただちに隔離拘禁をやめ、アムネスティ国連を含めた独立の人権監視団をすべての拘禁施設に立ち入らせるべきである」と、アイリーン・カーン事務総長は述べた。

「米国政府は、依然として、ジュネーブ諸条約や法の基本的な原則、人権、そして礼節を軽視している。この結果、米国人兵士は、囚人から人間性を剥奪し品位を傷つけても処罰されないと感じる風潮が生じている」

「現在イラクで目撃されていることは、人権や戦争に関する法を打ち捨てて『テロとの闘い』を執拗なまでに追求した当然の結果である」

アムネスティは、国際人権基準の遵守に関して米国政府が一貫しない、混乱したメッセージを発していることに懸念を表明している。

人権侵害はアブグレイブに限った話ではない。バグラムやアフガニスタンカンダハルにある米国空軍基地に拘禁されている多数の人びとは、拘禁下で拷問や残酷で非人道的な品位を傷つける取り扱いを受けていると話している。また、米国政府はグアンタナモ湾の被拘禁者に関してもジュネーブ条約を遵守していない。

かつてグアンタナモ拘禁されていたワジール・モハンマドはアムネスティに対し、手かせ足かせの過度で残虐な使用によって苦痛を与えられたり、睡眠を剥奪されていたと話し、アフガニスタン拘禁されていたときは牢から尋問室までひざまづいた状態で移動させられたと話した。

バグラムやカンダハルでは、拘禁の法的妥当性を争う機会を与えられず、弁護士や家族に連絡することも許されないまま隔離拘禁されていた。赤十字国際委員会(ICRC)の関係者にも面会しなかった。1年以上グアンタナモ拘禁されていた間、彼がICRC関係者に面会したのは第1日目の一度だけだったと話した。

グアンタナモ拘禁されていたワリッド・アルカダシは、カーブルの秘密拘禁施設に収容されていた。彼は、被拘禁者は米軍が行なう尋問の第1日目の夜を「暗黒の夜」と呼んでいたと話した。「米軍は我々の服をはさみで切りさき、裸にして写真を撮ったんだ。・・・後ろ手に手錠をし、目隠しをして尋問を始めた。・・・私は殺すと脅されたし、アルカイダのメンバーだといいがかりをつけられた」。また、被拘禁者は音楽を大音量でかけるなど、睡眠剥奪の状態に置かれたと話した。

グアンタナモで働いていたある人物はアムネスティに対し、彼が接した被拘禁者のすべてとは言わないまでもその大多数が、カンダハルやバグラムで身体的な虐待を受けていたと話した。この人物はイラクからの証言にも驚きを示さず、アフガニスタンでの虐待は、尋問や拘禁のため被拘禁者の抵抗を弱める一環として行なわれていたようだと述べた。

アムネスティは、アブグレイブでは「被拘禁者に対し組織的で不法な虐待」があったと報告したアントニオ・タグバ少将が行なった捜査は一般に公表することを意図していないこと、政府の現在の対応は、この報告書や証拠写真が公表されてからなされたものであることを懸念している。

ラムズフェルド米国防長官は、5月4日の記者会見では明らかに一連の問題を軽く扱おうとしていた。国防長官は「これまでに申し立てがなされたものはいわゆる虐待行為に過ぎず、・・・厳密に言えば拷問ではない」と述べた。しかし、実際には、タグバ少将によって明らかになった「数多くの、虐待的で露骨かつ非人道的な犯罪的虐待」は、拷問であり、残虐かつ非人道的または品位を傷つける取り扱いに該当する戦争犯罪である。

これらの事件には、被拘禁者に殴る蹴るの暴行を加えた、素足を踏みつけた、被拘禁者に様ざまな性的な姿勢をとらせ写真撮影した、頭に袋をかぶせた裸の被拘禁者を箱の上に立たせ、電気ショックを与えるかのように指やつま先、睾丸に針金を巻きつけた、裸の被拘禁者の首に犬用の首輪や革ひもをつけ女性兵士にポーズを取らせた、といったものがある。

タグバ少将が「被拘禁者に加えられた虐待」と結論した事件に責任を負う者は、国際法および米国国内法上の米国の義務に従い、裁判にかけられるべきである。また、その捜査は、直接の実行者だけでなく、指揮命令系統上の責任を負う上級指揮者も網羅するべきである。

イラクでの被拘禁者に関する業務の担当者であるジェフリー・ミラー少将は、今週、被拘禁者に対して睡眠剥奪や苦痛を与える姿勢をとらせるといったことがおこなわれ得ると発言した。これは、米国政府が未だに、虐待や人権侵害はそのまま拷問に連なる問題であり、全面的に禁止されるべきであるということを学んでいないことを示している。

拘禁者に苦痛を与える姿勢を取らせたり、頭巾をかぶせる、脅迫する、長期間にわたり睡眠を剥奪するといったことは、拷問や、残虐かつ非人道的または品位を傷つける取り扱いの禁止に違反する行為である。

アムネスティは、ブッシュ大統領に対し、米軍拘禁下での拷問や死亡に対し公正で透明な捜査を確実に行ない、責任者は誰であれ、裁判にかけるよう要請する。

背景情報は下記サイトをご参照ください。
Iraq - People come first
http://amnesty-news.c.topica.com/maacd8Kaa6F47bduSDIb/  

(紹介者による補足: 英字原文はこの日本語と一緒に次のURLにも
あります。アムネスティ日本のHPからたどれます)
http://www.incl.ne.jp/ktrs/aijapan/2004/0405070.htm


☆★JVCイラク緊急対応  緊急救援第2弾を準備 (抜粋)
           詳細はJVC  http://www1.jca.apc.org/jvc/

ファルージャからの国内避難民へ
一週間分の食料を配給(10,000ドル)
2004/4/30

JVCの緊急救援第一弾であるファルージャからの避難民への支援がほぼ終了しました(おかげさまで一週間で約100万円が集まりました)。当初は4日で終了する予定でしたが、4箇所のバグダッドのモスクに食料や医薬品を運び込むのに6日かかりました。
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緊急救援第2弾を準備
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一方でナジャフでも衝突が起こり、アメリカは6月末の政権移譲がうまく行えるように反米勢力を徹底的にたたくつもりです。そのためここしばらくは治安が良くなる見通しはありません。すでにいくつかのNGOイラク全土が緊急状態になることに備え、救援体制を整え始めています。JVCでは、従来続けていた白血病患者への医療支援も滞ることなく続けるとともに、国際NGOを通したファルージャおよび他の地区への緊急救援活動も引き続き行うことになりました。
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この支援活動に、一般の方からのご協力をお願いしております。

郵便振替: 00190-9-27495
  加入者名: JVC東京事務所
  通信欄: 『イラクファルージャ』とお書きください。

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