【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

イラクの元尋問担当者、多くの収容者が無実と証言

  ☆★Ex-Iraq interrogator says many prisoners innocent
   イラクの元尋問担当者、多くの収容者が無実と証言

ロイター通信 5月7日 金曜 05:44(UK)
http://www.reuters.co.uk/newsPackageArticle.jhtml?type=worldNews&storyID=506202§ion=news

 ロンドン発/バグダッドのアブ・グレイブ刑務所で米軍の尋問担当者をしていた人物は、収容されている多くは無実のイラク人であり、米兵によって適当に拘束されては低能な諜報担当将校から尋問されていた、と証言した。
 元米軍諜報担当将校トリン・ネルソンは、金曜日におこなわれた『ガーディアン』紙とのインタビューで、アブ・グレイブに拘束されている者の多くは「合同軍に対するいかなる行為においても無実だった」と話した。

 「逮捕にあたった部隊が、『目標とした人物は不在。隣人が何ごとかと確かめに来たので、われわれは彼を捕らえた』と書いている報告書を読んだことがある」とネルソンは言った。

 ネルソンは契約して昨年アブ・グレイブに勤務したが、虐待は要求に応えようとするあまり諜報活動に未熟なスタッフを派遣した請負企業への過信の結果であると述べた。

 かなりの被拘束者が無実だということは、より多く虐待されることにつながった。なぜなら、尋問担当者は彼らが恣意的に集められてきたとは考えないので、彼らは屈服させるべき「強情なターゲット」だと見なすのだと指摘した。

 2月に退職したネルソンは、刑務所での虐待スキャンダルに関する軍の公式報告書に目撃者として名前を挙げられ、ガーディアンが報道した。


  ☆★UK forces taught torture methods
    イギリス軍は拷問方法を伝授された

ガーディアン 2004年5月8日 土曜日 byデイビッド・リー
http://www.guardian.co.uk/uk_news/story/0,3604,1212150,00.html

 イギリス軍の情報提供者によると、アブ・グレイブでのイラク人収容者への性的虐待は、異端者的な監視員の発明ではなくて、特殊部隊兵士によって採用されている<虐待と堕落システム>の一部分である。それは自分たちが何をしているかも判らない民間の契約者および一般の部隊のなかで、今でも広くおこなわれている。
  ※訳注 民間の契約者: 特殊部隊出身の傭兵または傭兵企業

 R21(尋問への抵抗力)と呼ばれるシステムのなかで開発されたこの方法は、バグダッドにあるアブ・グレイブの収容者に対する虐待および露骨な活用と一致している。

 先週イラクから帰還した一人の元英軍特殊部隊将校は次のように語った。「イラクにおける米国の民間契約者と議論した経験から、刑務所の監視員がR21の手法を使っていたこと、しかし彼らは自分のしていることが判ってなかったことが明白だ」。

 彼は言う−−イギリスと米国の軍諜報部員はこうした手法を訓練されており、それはアッシュフォードにある合同施設・尋問センターで教えられたが、今では元米軍基地に移されている。

 「イラクにいる民間契約者として再雇用されている元特殊部隊兵士が蓄積しているこれらの尋問方法については、知識の蓄積があり、契約者が彼らの古い友人のあいだに持ち込んでいる」。

 裸にすることとあわせて性的な愚弄と堕落をいう方法を採用するのは、「捕獲されたショックを長引かせろ」というスローガンのもとに、大西洋の両岸(イギリスとアメリカ)で教えられている手法の一つであると彼は指摘した。

 女性の監視員は男性の収容者を性的になじっていたし、イギリス軍のトレーニングでは、女性訓練兵がトレーニングに抵抗を示したりすると、彼女たちはレスビアンの虐待を受けていた。

 「模擬訓練の演習では大部分の者が笑い飛ばしたりしていたが、しかしその演習全体は身の毛のよだつものだ。私の同僚の2人は、その時のトレーニングについていけなかった。1人は『もう、たくさんだ』と言って出ていったし、別の1人はノイローゼになった。きわめて不安にさせるものだ」−−元特殊船隊の将校が話した。彼は安全上の理由から身元を明かさないよう求めた。

 イギリスとアメリカの多くの特殊部隊員はこの堕落技術を学んでいる。というのは、もし彼らが(敵に)捕まったとき、その虐待を受けても抵抗できるようになるというわけだ。そこにはSAS、SBS、飛行機のパイロット、落下傘部隊、先導小隊のメンバーが参加していた。

 イラク駐留米軍に尋問者を派遣していた多くの民間企業が、海軍のシール(Seal)のような米特殊部隊の元兵士を雇っていることを自慢していた。

 「イラクの事件との重大な違いは、みずからR21の手法を体験させられた前線の兵士は、感情移入を起こすということである。彼らは自分たちがやっていることの苦しみを実感する。しかしこれを体験してない人々は、自分が他人に何をしているか判らない。それがイラクでの悲惨な実態だ」。

 元イギリス軍将校は、R21の手法がイラク内に広まったことは、米軍部隊の一般的ムードからして、いっそう危険であると指摘した。「先週、私が話をしたアメリカ兵のあいだでの感覚は、『本気でやっている』というキレタ状態だ。彼らの多くは、9・11につながりのある者を処置していると思っている」。

 この尋問手法がトレーニング目的でイギリス兵に適用されたとき、彼らは厳密に48時間の制限を受けたうえに、監督者と心理学者が常に立ち会っていた。未熟な者の手にかかると、被拘束者が精神病になることが確認されている。

 R21の手法には、ほとんどの時間、収容者を裸にしておくことも含まれている。これは収容者に鎖の上を這わせる、女性兵士の前でマスターベーションをさせる、他の男性兵士とオーラル・セックスのマネをさせる、袋をかぶせた裸の男を積み重ねるといったことと並んで、アブ・グレイブの写真に示されている。

 この手法の全容には、目隠しをすること、睡眠を奪う、時間感覚を失わせる、収容者から尊厳だけでなく人として基本的に必要なもの(暖かさ、水、食べ物といった)を奪いさることが含まれている。

 イラクの軍刑務所を担当している米軍司令官ジェフリー・ミラー少将は、敵方の拘留者に対して50種類ほどの特異な「威圧手法」が適用されたはずだと認めた。以前グアンタナモの捕虜収容所を管理していた同少将は、自分の任務ができるだけ多くの情報を引き出すことにあったと認めた。

 アブ・グレイブ刑務所に配置された尋問専門家は、「可及的速やかに情報を入手することができるように」、刑務所スタッフを手伝うことであった。睡眠剥奪と裸にすることは、現在は、将軍などの高級将校レベルでのみ許可されうる手法だった、と彼は指摘した。