【ねこまたぎ通信】

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医者たちが証言するファルージャの事態

2004年 4月23日 金曜日   □□□□ □■  (転送歓迎)


  ☆★医者たちが証言するファルージャの事態

Baghdad doctors report use of cluster bombs in Falluja;
US harrassment of patients
バグダッドの医者が語る:
  ファルージャクラスター爆弾/米軍による患者への残虐行為エレクトロニック・イラク 4月20日 byダハル・ジャメイル 
http://electroniciraq.net/news/1463.shtml

バグダッド、19日発/バグダッドの路上で語られる言葉は、自動車自爆が止んだのはCIAがその背後で関与していた証拠だという。なぜ? ある人が言うには、「(CIA工作員は)今、戦闘で忙しいし、爆破事件を起こすまでもなく混乱は彼らに降りかかっているから」らしい。
 一昨晩、私はバグダッド中心部でのひじょうに大きな爆発音で起こされた。それよりも小さな爆発が続いて起こった。今朝はまた別の大きな爆発音で目が覚め、今度も何回かの小さな爆発が続いた。多くのジャーナリストがイラクを離れ、滞在を続ける者の多くもホテル近くから出ないので、現場で起こっている事件について正確な情報を得ることが難しくなっている。

 ここにいるわれわれにとって、言うまでもないことだが、治安状況の悪化によって外出するのは難しくなってしまった。現在のバグダッドでの日常(連夜の)生活を象徴する散発的な銃撃とお決まりの爆弾事件を除けば、少なくともイラクの他の地域に比べると、ここは比較的に平穏が続いている。

 ここにいる大部分のイラク人が、米軍と直接戦闘をおこなっている者を除いて、静観しつつもナジャフファルージャに注目しているように感じる。しかし、そのように言うのは真実を伝える言葉ではない。バグダッドの中心部では、明白な戦闘こそないものの、衝突と緊張は水面下で沸騰しているのだ。

 病院で訪問医の責任者をしているワアド・エダン・ルイス医師は、最近アラブ小児病院を訪問したことについて、「侵略される前、われわれは毎夜300人の患者を診ていたが、今では100人になった。それほど治安が悪いということだよ」と話した。

 一方、アダミヤ地区にあるノマン病院では、私が話したある医者が(名前を明かさないよう求めたうえで)、「私たちは毎日平均して1人は銃撃による怪我を治療しているが、占領前には一度もなかったことだ。これはバグダッド無法状態になっているせいだ。イラク人警察は小さな武器しか持たないし、誰も彼らに権威を感じてないからね」と言った。

 そして彼はまた、アメリカ兵がレジスタンス戦士の情報を求めて病院にやってくるようになった、と話した。「私の方針は、アメリカ軍には私の患者を差し出さないし、どんな情報も提供しない。私は患者のためにアメリカ軍への情報提供を拒否する。私は患者が病院の外で何をしたか気にしない。治療が終われば、患者は自由に出ていくだけだ」。

 「これは10日前に起こったことだが、人々がファルージャからやって来だしたとき、そのほとんどが子ども、女子、年配の人だった」。ファルージャで米軍が一般市民を爆撃しているのかと訪ねると、「もちろんアメリカ軍は一般市民を爆撃している、蜂起した人々と一緒に。1年前にはファルージャに民衆蜂起などなかった。しかし彼ら(米軍)が民家を捜索し、住民を辱め、それが住民をいらだたせた。住民は怒ってデモをするようになり、そのときアメリカ軍がデモに発砲した。これがファルージャにおける民衆蜂起の始まりだった。それはサドル・シティ(バグダッドの貧困地区)でも同じだ」。

 彼は怒って話し続けた−−「民間人への攻撃がすべてこれを引き起こしたんだ。占領の最初の2ヶ月はなんにも起こらなかった。人々はサダムが去って喜んでいた。そして今では、アメリカ軍がナジャフに侵攻するなら、神の慈悲を請う」。

 イラク侵略戦争のときも、占領の期間も、どちらもクラスター爆弾イラクで普通に使われていると報告された。ノマン病院の別の医師は、名前を名乗らないまま、昨年12月にドーラ地区でクラスター爆弾が投下されるのを見たと話した。

 彼はファルージャの負傷患者から聞いた話だけでなく、ファルージャで活動している現場医師の報告にもとづいて、ファルージャでは今もクラスター爆弾が使われていると確信している。彼はさらに言う−−彼が治療したファルージャの犠牲者の多くは<ダムダム弾>で撃たれていた。それは内蔵に最大の損傷を与えるように設計され、中空部分のある弾丸で、<膨張弾>とも呼ばれているものだ。

 話が終わりに近づいたところで、最初の医師が、「米軍が攻撃を誘っているんだ。もし君が私を攻撃しなければ、私は決して君を攻撃しないだろう。米軍は、イラク国民の攻撃を挑発し続けている!」と話した。

 バグダッドのアル・カラム病院で匿名のまま話しをした医者は、同じ病院の別の医師がちょうどナジャフから戻ってきたばかりだと言った。彼女はカラム病院に、スペイン軍が病院を占領してしまって、そこで仕事をすることができなかったと報告した。ナジャフにあるアル・サドル教育病院の屋上は彼らの基地を見渡せるので、スペイン兵が戦略的な用途で病院を占拠したのだ。

 アル・カラム病院の医師は、「アメリカ軍はイラク人がどうなろうと気にしちゃいないんだ」と述べた。

 バグダッドのアル・ケレフ病院も似たような状況である。匿名を条件に話をした病院経営者の一人は、「アメリカ兵がいつもここに来て負傷者の情報を要求するが、われわれはどんな情報も提供しない」と言った。

 サドル・シティーにあるモハメド・バキル・ハキム病院の副院長フセイン・カリームは、この病院には米兵は一人もいないし来たこともないが、病院の救急車がアメリカ兵に撃たれて運転手がケガをしたと言った。彼はさらに、2週間前、サドルシティーで最初に銃撃があった日、32人の死体と90人の負傷者を受け入れただが、死者の大部分は女性と子どもだったと述べた。

 ヤルムーク病院では、指導的な医者がファルージャの状況を話してくれた。彼の話では、ファルージャを米軍が包囲した最初の日、負傷者の多くが彼の病院に運ばれてきたという。

 彼は話し続けた−−「アメリカ軍がここに来て私の患者に質問した、われわれは兵士を別の病院に行かせようとしたんだが」。大量虐殺と彼は表現したが、ファルージャの状況に彼は憤激した。「援助物資を届けようとファルージャに向かっていたわれわれ医師団にも、米兵は撃ってきた。乗っていた車に弾丸が当たり、医師の一人が負傷した。私はファルージャの医者たちから、ファルージャでは中心的な病院だけでなく、救急車までもアメリカ軍に攻撃されていると聞かされた」。

 「ファルージャにいる仲間の医師は、アメリカ軍がクラスター爆弾を使っていると報告してきた。私たちが治療したファルージャからの患者も同じことを報告している」と彼は続けた。専門的なことではなく、最低限の精神的問題として、クラスター爆弾の使用は戦争犯罪だ。アメリカは署名を拒否したが、クラスター爆弾は地雷を禁止した国際条約に反するものだ。なぜなら、投下されたときに爆発してない子爆弾を残すので、それが地雷と同じ効果を持つことになるからである。

 彼は続けた−−「ファルージャの医師の一人が、負傷した患者を街から動かしてよいかとアメリカ軍に尋ねたところ、アメリカ兵はその犠牲者を運ばせようとせず、「俺たちだって兵士が死んだ。ここは戦場だ」と返事した。その医師は負傷者を運ぶことを許可されず、負傷者は死んだ。実に多くの医者と救急車がファルージャの検問所で追い返されている」。

 この同じ医者はファルージャで救急車が撃たれ、同様にアメリカ兵が女性と子どもを殺すのを見ていると語った。「どんな自由をアメリカ軍はもたらすというのかね? 機関銃をぶっぱなす自由かい? それなら、私も銃を持ち出して君を撃ってみようか?」

 ※ Dahr Jamail ニュース・スタンダードのバグダッド特派員。アラスカ生まれで、占領されたイラクから報道されてない記事を伝えるのを専門にしている。読者は彼がイラクでの重要な仕事を続けるのを寄付によって手助けすることができる。詳細を知るにはは次のURLを訪れてほしい。 http://newstandardnews.net/iraqdispatches
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