【ねこまたぎ通信】

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35億年前の微生物の痕跡? 南アフリカの溶岩から発見

 約35億年前、海中で冷えた溶岩を微生物が食べながら掘り進んだ――こんなことをうかがわせる痕跡を、ノルウェーのベルゲン大などのチームが南アフリカで見つけた。微生物のようにやや複雑な生命が地球に誕生したのは35億年以上前という説を強める発見で、23日付の米科学誌サイエンスに発表する。

 痕跡は小さなトンネルのような穴で、海底火山の活動でできた地層にあった。穴の幅は平均4マイクロメートル(マイクロは100万分の1)、長さが50マイクロメートル。節ができているものもあった。周辺の岩の年代を測定すると約35億年前だった。

 大きさや形が、いま海底地殻の岩石にすむ微生物の作ったものと似ていることや、X線解析で内部に岩石の成分とは関係ない炭素が確認できたことなどから、微生物が作ったと結論づけた。

 岩の裂け目に海水が入り、海水中の微生物がすみついたとみられる。

 地球では40億年ほど前に大陸地殻ができ、38億年ほど前に海ができていたとみられる。火山活動が活発で、大陸はどんどん変化していた。

 生命の起源に関しては「グリーンランドの約38億年前の岩石で見つかった炭素が生物の作ったものとみられ、これが最古の証拠」とか、少し複雑化した微生物は「オーストラリアの約35億年前の岩石中の化石が最古」とされてきた。しかし、どちらも生命の痕跡とするには異論もあった。

 オーストラリアで化石を見つけた東京大の磯崎行雄教授は「今回の論文で、我々の主張が確認された。溶岩中に微生物の作った痕跡を見つけたのも面白い」と話す。

(04/23 03:04)

asahi