【ねこまたぎ通信】

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日本人3人、バグダッドで無事解放 日本大使館に移る

 イラクで武装グループに人質にとられていた日本人3人が15日、バグダッド市内で解放された。現地の宗教指導者らでつくるイスラム宗教者委員会に保護され、その後バグダッド日本大使館に移送された。「占領に関係のない外国人人質」の解放を呼びかけてきた同委の幹部によると、武装グループは3人に声明文を渡し、日本国内で自衛隊イラク撤退を求める動きが高まったことが、解放を決断する理由になったと主張した。
 一方、14日に拉致されたとみられる日本人ジャーナリストら2人の安否は確認されていない。
 解放されたのは、フリーカメラマン郡山総一郎さん(32)=東京都杉並区在住=、フリーライター今井紀明さん(18)=札幌市西区在住=、ボランティア活動家高遠菜穂子さん(34)=北海道千歳市出身。
 宗教者委のムハンマド・ファイジ師は解放後、記者会見し、人質だった3人が「サラヤ・ムジャヒディン・アンバル(アンバル州の聖戦士軍団)」との署名がある武装グループの声明文をそれぞれ受け取っていたことを明らかにした。
 声明は、人質事件が明らかになった後、日本人が自衛隊の撤退を求めるデモを行ったり、アラーの神を称賛してくれたりしたことを評価し、この日本人の態度に共感して決断したと主張。引き続き自衛隊やその他の外国軍の撤退に向けて日本政府に圧力をかけることなどを求めている。
 声明はさらに「あなたたちは米国による最初のテロであるヒロシマナガサキの被害者である。我々はそのような国の人々に対し、我々の国から撤退することを求める。さもなければ今後は容赦しない」としている。
 カタールアラビア語衛星放送アルジャジーラのインタビューに答えた宗教者委の別の幹部は、15日未明に武装グループ側から人質を解放するとの連絡があり、バグダッド市内のモスク(イスラム教礼拝所)を解放場所に指定したという。同日午後3時半(日本時間同8時半)、上村司・駐イラク臨時代理大使が同市アメリア地区のクベイシー・モスクに着き、アルジャジーラのカメラマンとともにいた3人を確認。同9時10分に日本大使館に保護した。
 3人の健康状態は良好という。外務省は16日に現地対策本部のあるヨルダンのアンマンに空路で移す。
 一方、行方不明になっているのはフリーライター安田純平さん(30)=埼玉県入間市在住=、人権活動家の渡辺修孝(のぶたか)さん(36)=栃木県足利市出身。イラク人通訳から日本の関係者に入った連絡によると、バグダッド西方で取材中に武装グループに連れ去られた。2人については犯行声明などが出ておらず、拉致の目的などははっきりしていない。

(04/15 23:38)

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