【ねこまたぎ通信】

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<イラク日本人人質>「殺さぬ」と犯人約束 自称仲介役

 【バグダッド小倉孝保イラク日本人人質事件の仲介役を自称するイラク人権保護協会代表、マザハル・ドレイミ氏が13日、バグダッド市内で毎日新聞との会見に応じた。人質の日本人3人と11日に会ったことを明らかにし「3人は健康な状態にある」と述べたうえで「犯人グループは人質を殺害しないことを約束した」と断言した。しかし解放のめどについては「全力を尽くす」と述べるにとどまり、交渉難航をうかがわせた。
 マザハル氏は「2日前に日本人人質と会った。話はしなかったが、一般の民家で普通の生活を送っている。手錠などもしていないしきちんと食べている。シャワーも浴び、健康のチェックも受けている」と語った。
 拘束場所は「ファルージャから目隠しをして車で1時間半、走った地点。正確な場所は分からない」と語った。周辺では武装民兵が警戒態勢をとっていたという。
 犯人側の要求については「(イラク人を苦しめる米国を支援したことに対する)日本政府の謝罪と自衛隊の撤退だ」としたが、人質に危害を加えないよう要求すると、将来的にも人質を殺害することはないことを約束したという。
 マザハル氏はファルージャなどに影響力の強いドレイミ族の政治活動家で反統治評議会、反占領の立場。日本政府内には同氏の信頼度に疑問の声もある。同氏が本当に日本人人質と接触したかどうかは不明。解放交渉での影響力もわからないが、犯人グループの人質解放撤回情報を明らかにするなどグループと近い立場にいることは確かだ。
 会見したイラクのマザハル・ドレイミ氏の発言内容は次の通り。

 ▼2日前に日本人の人質と会った。話はしなかった。彼らは健康だった。一般の民家のようなところに置かれ、手錠などはされていなかった。きちんと寝て、食事も与えられている。シャワーも浴びられるし健康のチェックも受けている。

 ▼拘束場所はファルージャから車で1時間半、走ったところだった。目隠しをされていたので、ファルージャの中だったかどうかも分からない。武装勢力に厳しく監視されている。

 ▼犯人グループの要求は、日本政府が謝罪することと自衛隊イラクからの撤退だ。カネなどは一切、要求していない。

 ▼日本人を殴ったりしないよう求めたら、犯人グループは人質は殺さないことを約束した。将来的にも殺すことはないということだ。

 ▼仲介については、日本政府からは直接的には何の接触もない。しかし、ハマド・カタール外相が日本政府の依頼を受けて接触してきた。人質解放のために協力してやっている。また、CPAや統治評議会のバルザニ議長とも協議している。

 ▼私は日本の政府のためにやっているのではない。日本の市民を救うことが必要だと思っているだけだ。イラク人は政府と市民とを分けて考える必要がある。解放のめどは言えないが、私は全力を尽くす。この問題が解決しない場合、私はこの国を離れ、二度と戻らないつもりだ。(毎日新聞
[4月14日13時32分更新]