【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

ま,そーゆーことですな

小泉内閣の支持率が上昇している。毎日(8日付)の調査では50%と昨年10月以来5カ月ぶりに50%台に回復。不支持率は8ポイント減の29%である。先月の日経調査でも48%と昨年末より5ポイントアップだし、読売でも51.5%の高支持率をキープしている。そんな結果にマスコミが「首相、政権運営に一息」「民主、攻めきれず」と解説するから小泉首相もご機嫌。このところの株高にかこつけ「支持率が高いのは景気回復のせいもあるんじゃないか」などと自賛している。

 しかし、本当にそうなのか。回答者の支持理由を見ると具体的なものは何もなく、気分やムードで小泉を選んでいるのだ。「政治のあり方が変わりそうだから」「新しい政策が期待できそうだから」(毎日)といった具合で、「これまでの内閣よりは良い」(読売)なんてものもある。要するに支持率調査というよりイメージ調査といったほうが正解なのである。

▼ データを列記すれば悪政は一目瞭然 ▼

 小泉政権がスタートしてほぼ3年。庶民生活は果たして良くなったのか? ノーで
ある。それは3年前と現在の各種データを比較すれば一目瞭然である。
▼株価……1万4529円⇒1万1297円
▼就業者数……6427万人⇒6221万人
▼中高年の経済苦自殺……6845人⇒7940人(03年)
▼サラリーマン平均給与……461万円⇒448万円
▼家計貯蓄率……6.5%⇒6.2%(02年)
▼1世帯の平均消費支出……34万7882円⇒32万9574円
 その他、完全失業率は4.8%から5%と微増に見えるが、あまりの不況に求職活動をやめてしまった人はカウントされていない。疑似就業者のフリーターを含めれば実質失業率は7%を超えている。また企業の倒産件数も昨年をピークに減少しているが、これも経営者が不渡りを出す前に廃業するケースが増えているためだ。

 具体的なデータを比較してみると、小泉政権の3年間で庶民生活は確実に悪化している。なのに「これまでの政権よりも良い」とはどういうことなのか。マカ不思議としか言いようがない。

日刊ゲンダイ