【ねこまたぎ通信】

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反政府武装集団と警官隊が衝突−ハイチ

アリスティド政権に赤信号

 【サンパウロ8日綾村悟】カリブ海のハイチからの報道によると、同国第四の都市ゴナイブで七日、反政府武装勢力と警官隊間の衝突が激化、反政府側はこれまでに警官十四人を殺害したと主張しており、事態は深刻さを増しているもようだ。

 ハイチ北部にあるゴナイブでは、今月五日、反政府勢力の武装勢力がアリスティド大統領の退陣を求めて武装蜂起、反政府武装勢力によって警官四人が殺害され、警察署が占拠された。その後、ハイチ当局は七日の朝(現地時間)からゴナイブ市の治安回復を図るために百五十人の警官隊を送り込んだが、これまでのところ激しい抵抗にあっている。

 また、反政府勢力による暴動は、ゴナイブ周辺の街をはじめ、西海岸の他の都市に広がり始めているとの現地情報もあり、暴動が予想以上のスピードで他の都市に広がれば、アリスティド政権の存続にとって厳しい情勢となりかねない。

 二〇〇一年の政権復帰後から独裁色を強めているアリスティド大統領に関しては、野党・労組・市民団体や学生などから、最近の汚職疑惑も含めて政権への批判が強くなっており、反大統領派による大統領退陣要求デモが連日のように行われている。

 現在、ハイチの現状を深刻に受け止めているカリブ共同体(CARICOM)の代表団らが大統領と反大統領勢力の仲介作業にあたっているが、双方の主張に隔たりがあり、仲介作業は難航している。

 世界初の黒人独立国(一八〇四年)となったことで知られるハイチでは、軍事独裁政権が長く続いていたが、九四年の米軍介入によって九五年から本格的に民政復帰した経緯がある。

2004/2/8 17:04