【ねこまたぎ通信】

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 アフガン:パキスタンと関係改善へ 初の首脳会談 

 【イスラマバード西尾英之】アフガニスタンカルザイ大統領は22日、パキスタンの首都イスラマバードを訪問し、ムシャラフ大統領と会談した。両首脳はウサマ・ビンラディン氏の組織「アルカイダ」や「タリバン」など両国国境付近のイスラム過激派の活動封じ込めで一致した。カルザイ氏のパキスタン訪問は昨年6月の大統領就任後初めて。

 北部同盟が主体のカルザイ政権は、政治的にタリバンを支持してきたパキスタンより、インドに近いとみられてきた。だが、カルザイ大統領は国の再建を重視する立場から、パキスタンとの関係改善に乗り出したものと見られる。

 首脳会談後、ムシャラフ大統領は「我々の目的は同じであり、両国はあらゆる方法でテロと戦う」と強調。カルザイ大統領も「会談は両国民の安全に焦点を置いたものだった」と語った。

 アフガンとパキスタンの関係は米軍のアフガン攻撃時に、パキスタンから義勇兵などとしてアフガン入りし拘束された約1100人のパキスタン人の取り扱いなどをめぐり、ぎくしゃくしている。また、今月17日には国境付近で両国の治安部隊の間で銃撃戦となるなど、緊張が高まっていた。

 首脳会談に先立ち記者会見したカルザイ大統領は、先の銃撃戦について「大したことではない」と述べ、拘束中のパキスタン人についても近く釈放する意向を示した。

 さらに、インドとパキスタンが対立しているカシミール地方の帰属問題について、パキスタンが主張し続けている「(住民投票で帰属を決定するとの)国連決議に基づいた解決」への支持を明言した。

 このカルザイ大統領の姿勢について、パキスタン国内では「カルザイ政権内で(パキスタンに対する)考え方の違いがある」との指摘がある。カシミール問題についても「アフガンはカシミール問題への影響力はない。(カルザイ氏の)国連決議への支持は、パキスタンへのリップサービスだ」との声が出ている。

毎日新聞4月23日] ( 2003-04-23-23:29 )