【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

国に賠償命令判決 ミャンマー人の難民認定で違法認め

 民主化運動に参加し政治亡命を求めて来日したミャンマービルマ)人男性(30)が、難民認定手続きの間、東京入国管理局に1年近く身柄を拘束されたとして、国に1177万円の賠償を求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。藤山雅行裁判長は「法相は、男性の供述内容を公正かつ慎重に評価する法的義務に違反し、過失があった」と述べ、国に慰謝料など950万円の支払いを命じた。難民認定をめぐり、政府の法的責任を認めて賠償を命じたのは初めて。

 男性は98年3月に来日し、すぐ難民認定を申請したが、法務省は難民と認めずに身柄を拘束した。男性は99年1月に処分の取り消しを求めて提訴。99年3月に仮放免され、02年3月に一転して難民と認められたため、国家賠償請求に切り替えて訴訟を続けていた。

 藤山裁判長は、難民かどうかを申請者側が立証しなければならない現行制度は難民側に厳しすぎると指摘。「法相には、必要があれば補充的な調査をしたうえで難民該当性を判断する法的義務がある」との初の判断を示した。そのうえで男性のケースについて「難民調査官は虚偽申請だと疑ってかかり、難民かどうかの質問を十分にしなかった」として、法相もこれを見逃した過失があると結論づけた。 (04/09 20:29)