【ねこまたぎ通信】

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イラク戦争 中東各国、戦後を不安視−−米主導で混乱と破壊…

米主導で混乱と破壊/市民に早期政権委譲を/100人のビンラディン生む

 【アンマン小倉孝保】米軍の進軍が続く中、イラク周辺諸国から戦後の地域の混乱を不安視する発言が相次いでいる。

 シリアのシャラ外相は7日発行のイタリア紙とのインタビューで、「米軍が勝利しようとも、米国は国際社会の政治的、道徳的信頼を失った」と説明、米国がイラクを主導する限り「混乱と破壊が発生する」と述べ、戦後情勢に懸念を表明した。

 クウェートのサバハ外相は7日、報道陣に対し、戦争終了後、早期にイラク市民に政権を移譲しなければ混乱は避けられないと懸念を表明。「私の関心は米国がイラク市民に自らの国の決定権を与えるかどうかだ」と、米国が主導的立場をとることをけん制した。

 アラブ諸国政府には、イラク後に米国が民主化を押し付けることへの不安が強い。イラクに米軍が長期駐留するなど米国色が前面に出れば、アラブ地域の反米感情を刺激する可能性もある。

 ムバラク・エジプト大統領は先日、「米国の軍事作戦は100人のウサマ・ビンラディンを生む」と述べ、イスラム原理主義過激派のテロが発生すると警告していた。

 (2003年4月8日毎日新聞朝刊から)