ことば

　昨年，一日だけのフォークルの再結成があり，年末にライブの放送がありました．もーーー，激しく感動し，ＣＤを購入しました．昨日も感動しまくりで，郷愁も交えて朝４時頃まで涙流しながら聴き入ってしまいました．糞だらけの音楽が溢れる昨今，歌を聴いて感動したのは久方ぶりのことです．そして，あらためて「詩」と「ことば」の持つ力について考えさせられました．身体の奥から力が湧いてきて，時間を忘れ，たくさんの思索を巡らすと云うのも随分久しぶりのことです．

　「ことば」と「知性」を持った歌謡は年々少なくなっているように思います．「ことば」を扱い感じる才というのは天性のものなので，それだけ日本人の「ことば」に対する感性が鈍化し，新たな才を生み出す土壌を疲弊させているのでしょう．また，私たちの社会の表面に現出する主流文化が若齢化していることにも一端があるようです．経済活動が偏りすぎると，文化が多様性を失い均一化され，たくさんの文化を失うことになります．

　ともあれ，小説を読んだり，音楽を聴いたり，映画や絵画を鑑賞したりして，ただ楽しいなーとかきれいだなーとか感じるだけじゃなく，心の内側で居眠りをしている衝動を喚起されるのはホントに嬉しいことです．

　ま，別についてこれん人はついてこんで良い．私の人生だもの．