１分に１人が殺人の犠牲者に＝ＷＨＯが初の暴力問題リポート

　【ジュネーブ３日時事】４０秒に１人が自殺、１分に１人が殺される−。世界保健機関（ＷＨＯ）は３日、初めて「暴力」を扱ったリポートを発表した。

　２０００年に全世界で１６５万９０００人が人為的な「暴力」によって死亡、内訳は自殺が８１万５０００人、殺人が５２万人、戦争が３１万人などとなっている。また、子供や女性が家庭内暴力の犠牲となる例も多い。

　００年に１５歳未満の子供は５万７０００人が殺人の犠牲者となったが、特に０〜４歳の子供が両親や面倒を見る大人に殺される例が目立つ。さらに、女性の２０％、男性の５〜１０％が子供の時に性的な虐待を受けたと推定される。

　また、女性が殺された約半数の事件の犯人は現在または過去の夫や男友達で、女性の４人に１人が配偶者から性的暴力を受けたという。　
（時事通信）