【ねこまたぎ通信】

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 注視:BRICS同盟

プーチン大統領が目指すBRICS同盟

http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/02/brics.html
Indiadaily.com2005/02/16付け社説より。以下に全文を翻訳して掲載。(中国との戦略的同盟結成に先立って、ロシア政府当局者はフランス首脳と会談し、安全保障上の関係を強化している。)

ロシア、中国と戦略的同盟へ:BRICS同盟(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)を目指すプーチン大統領
by スディール・チャダ(Sudhir Chadda):Indiadaily.com2005/02/16付け社説

ロシア大統領ウラジミール・プーチンと中国首脳は、防衛、貿易、エネルギー各分野で戦略的同盟を結成することを決定した。ロシアは中国に石油を輸出し、中国はロシアと共同で、ユーラシア大陸における地政学上の戦略的防衛に臨む。
ロシア安全保障会議中国共産党政治局軍法委員会は、共同評議会開催により、両国が必要とする軍事・政治上施設の創設と運営を目指すべく、関係強化を図る。
国際的シンクタンク各社によれば、ロシア安全保障会議関係者は、米国がユーラシア大陸地政学上“攻撃的”になることへの防止対策を協議することが、共同評議会の主要な業務になると話しているという。
中国とロシアは合同軍事演習も計画中である。海軍による合同軍事演習は、今年8月に中国・遼東半島で行われる予定である。
世界は同盟関係により明確に分けられることになった。始まりは、米国が主導する同盟(30カ国以上のイラク戦争参加国)である。二番目は、ヨーロッパ同盟となる。NATO、EU、米国主導の同盟の3つには、見過ごすことの出来ない重複がある。
第三の新興同盟はBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)である。新たに結成されるロシア・中国の同盟関係は、プーチン大統領BRICS同盟を公式に創設・先導するために必要不可欠なものである。
近年、ブラジルは率先してベネズエラと業務提携関係を結んだ。中国とロシアもまた、ベネズエラと提携を結んでいる。ワシントンの反対にも関わらず、ロシアはベネズエラに防衛設備を提供し、イランに原子炉を提供する計画をしている。
インドはワシントンがパキスタン政府にF16戦闘機を提供する決定を注視している。F16戦闘機をパキスタンに配置することは、世界との協調を目指す姿勢からインドを逆戻りさせることになる。インドの国民会議派は、長い間クレムリンと密接な関係を築いている。
プーチン大統領の目下の目標は、戦略的なBRIC同盟を築き、世界最強の貿易・軍事圏へ発展させることにある。
ブッシュ政権も座視しているわけではない。現在の米国務長官であるライス博士は、インド、パキスタン南アフリカ、ブラジルを米国同盟に加盟させるために、対抗策を打ち出してくるだろう。
米国同盟とBRICSの間には、新たな冷戦の可能性が浮かび上がりつつある。
ヨーロッパの立場は基本的には中立である。新たな冷戦は、かつて米国とソビエト連邦で戦われたようなものとは違った様相を呈することになる。BRICS同盟を結成しつつあるプーチン大統領は、ブッシュ大統領との会見を敬遠している。ロシアと米国の関係同様、中国とアメリカ、インドとアメリカには親善関係もありうる。密かな戦争は貿易、商取引、財務分野で戦われることになるだろう。その分野ではインドと中国が台頭している。ロシアの石油も大きな要因となろう。ロシア・ベネズエラ・イランは石油と天然ガス資源をめぐり共存関係にある。(以上)

参照
世界経済大逆転!? 驚異のBRICs - 【ねこまたぎ通信】
BRICs - Wikipedia
新興市場大国BRICSの挑戦
門倉貴史のBRICs経済研究所