もうひとつの植民地
古来よりセックスに関する経済は、弱者をターゲットにすることから成り立っており、貧困と密接に繋がっています。世の中には、援助交際のように決して貧困とは繋がらない買売春もありますが、世界のそこここにある買売春の実態を見ると、やはり貧困が根底にあるようです。また、女性の性が男性の支配下に置かれることが難しくなった先進諸国の男性社会にとって、アジアやアフリカ諸国の貧困が、セックスと経済の植民地として支配を維持するために不可欠のように見えます。
ケニアの観光地で少女買春横行 ユニセフが対策強化へ
http://www.asahi.com/international/update/1223/004.html
東アフリカで最大のリゾート地があり、欧州からの観光客が多いケニアの東海岸で、10代前半の少女買春が問題になっている。貧しさから身を売る少女を目当てにしたツアー客が多く、ホテルの従業員が売春をあっせんする例もある。クリスマス休暇で外国人観光客が増えるのを前に、国連児童基金(ユニセフ)は地元の非政府組織(NGO)やホテルと連携して、対策に乗り出そうとしている。
モンバサやマリンディなどには、英国やドイツなどから多くの観光客が訪れる。ケニア第2の都市モンバサへの年間観光客は約100万人。観光客目当ての売春が盛んな場所としても知られる。
クリスティーナさん(14)は、モンバサから800キロ離れたケニア西部の農村から家出してきた。知人に紹介された年上の女性に部屋や食事を世話してもらった。ある日、女性が連れてきた男と「寝ろ」と言われた。それから、しばらくは部屋に閉じこめられ、無理やり客をとらされた。12月上旬、女性が警察に逮捕され、逃げることができた。
「今の暮らしは嫌だけど、私には帰る所がないから」。その後も、昼間は海岸で、夜はバーやディスコで売春相手を探している。一夜の収入は約2000シリング(約3000円)という。1人当たりの平均所得が1日約100円のケニアではとても高い。
ロリスさん(13)は、ナイロビに近い村から来た。年齢を18歳と偽って売春をしている。収入は客1人につき500シリング(約700円)だという。
モンバサで売春婦の社会復帰に取り組むNGO「苦悩する女性の連帯」によると、年間に世話をする約500人のうち、約4割が18歳未満だという。アキニ代表は「ここ数年、低年齢化が進んでいる。ケニア国内ばかりでなく、タンザニア、ウガンダなど隣国からも来ている」という。
クリスマス休暇で観光の最盛期を迎えるのを前に、ユニセフは今月18日、モンバサの大手リゾートホテルと覚書を初めて結んだ。ホテルの従業員が売春をあっせんしないように教育を徹底することなどを盛り込んでいる。05年には、ケニアで実態調査にも取り組むという。
ユニセフのラーコネン現地代表は「児童買春は世界各地の観光地で大きな問題になっている。美しいリゾートがある一方で、900万人もの子どもが貧困にあえぐケニアなどが狙われやすい。事態が深刻化する前に、手を打たなければならない」と話した。
(12/23 03:09)
また、買売春ではないけど、経済的優位から次のような例も少なからずあります。
●開発の陰 - 【ねこまたぎ通信】