【ねこまたぎ通信】

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WSJ-ハリバートン不正疑惑調査、ナイジェリア元政府高官に広がる

ワシントン(ウォール・ストリート・ジャーナル)米石油サービス大手のハリバートン(NYSE:HAL)がナイジェリアで受注した大型の液化天然ガス事業に関連し、同社の元幹部が個人的な利益供与を受けたとされる疑惑の調査対象が、元ナイジェリア政府高官にまで広がっている。

フランス、ナイジェリア、米国の当局は、ハリバートン子会社のケロッグ・ブラウン&ルート(KBR)が含まれる合弁会社が、トライスターと呼ばれる企業に少なくとも総額1億5000万ドルを数回に分けて支払った理由について調べている。トライスターは、英国人弁護士のジェフリー・テスラー氏が支配する企業。

フランス当局の調査について詳しい筋によると、約3000万ドルの資金は、ナイジェリアの故アバチャ元首の側近に渡ったと当局はみている。アバチャ元首は1993年から1998年に死去するまで軍事独裁政権を率いていた。天然ガス事業はアバチャ元首の主導で1995年に始められた。

またフランス司法当局は、ナイジェリアのダン・エテート元石油相が何らかの役割を果たした可能性についても調べているという。エテート氏からコメントは得られず、同氏の弁護士はコメントを避けた。

事情に詳しい筋によると、当局はこれまでの調査により、約500万ドルの資金について、KBR元会長のアルバート・ジャック・スタンレー氏(61)のスイス口座にまで追跡した。

ハリバートンは18日、スタンレー氏との関係をすべて断ったと発表した。KBRのベテラン幹部であるスタンレー氏は、ハリバートンに1998年に買収されるまではドレスラー傘下のMWケロッグの幹部を務めていた。またハリバートンは、問題のプロジェクトにかかわった元KBRコンサルタントのウィリアム・ショーダン氏とも関係を打ち切った。

フランス当局は、テスラー氏からショーダン氏の口座に支払われた100万ドル超の資金についても突き止めているという。

ハリバートンの広報担当者、ウェンディー・ホール氏は、スタンレー、ショーダンの両氏と関係を断ったのは、両氏がトライスターから「個人的な利益の不正供与」を受け、会社の倫理規則に違反したため、と説明した。またハリバートンは、合弁会社テスラー氏との関係を断つよう求め、トライスターに対する法的手段を検討している。詳細は明らかにしなかった。

スタンレー氏の弁護士、リー・キャプラン氏はコメントを控えた。ショーダン氏からコメントは得られていない。テスラー氏は、ハリバートンの発表についてはコメントを避け、同氏の弁護士、ティエリー・マレンベール氏からコメントは得られていない。

1995年から2000年までハリバートン最高経営責任者(CEO)を務めていたチェイニー米副大統領にとっては、今回の問題の発覚はさらなる打撃となる。1998年にスタンレー氏をKBRのCEOに選んだのは、チェイニー氏と他2人の幹部だった。少なくとも1件の不明朗な支払いが行われた1999年は、チェイニー氏が経営トップにあった時期だった。チェイニー氏の事務所からコメントは得られていない。
ダウ・ジョーンズ
[6月21日10時30分更新]

●チェイニーとハリバートン
「戦争の不当利益とハリバートン
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/halliburton2.html
ビルマの人権侵害とチェイニー氏」
http://www.ipsnews.net/jp/10/13.html