【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

空爆で母を亡くした姉妹 ろうそくの下で涙

 【バグダッド山本紀子】「お母さんと寝たい」。ジェラーちゃん(3)は夜になるとだだをこねて、祖母を困らせる。復旧しない電気の代わりに灯されたろうそくの下で、ぼろぼろ涙をこぼし始める。母はバグダッドを襲った空爆で亡くなった。姉(12)と妹(1)も同時に犠牲になり、4姉妹のうち2人が残された。

 母カミーラさん(35)は今月1日、4人の娘と家の前で夕涼みをしていた。突然「グォーン」という戦闘機の音が頭上に迫り、1歳の末娘を抱えたまま、慌てて駆け出した。しかし10メートルも走らないうちに、米英軍機から発射された爆弾が命中した。ジェラーちゃんと姉ハーラちゃん(7)は、両腕を失って全身血だらけの母に近寄って泣き叫んだという。

 2人は今、昼間はニコニコ笑いながら近所の子供と遊んでいる。でも陽が沈むと不安そうな表情になる。「夜中に悪い夢を見るのか、時々『ママ、ママー』と叫ぶのです」。叔母は2人の頭をなでながら、何度も首を横にふった。

 カミーラさんは夫と離婚後、イラクの産業省に勤めていた。「あの子がうちの大黒柱だった。これからどう生きていけばいいのか」。窓ガラスの割れた家の中で、ジェラーちゃんの祖母が放心したように座り込んでいた。

 【イラク戦争被害者救援金】

 イラク戦争では市民生活が破壊され、弱い立場の子どもや女性の生命が危機にひんしております。海外難民救援活動を続けている毎日新聞社毎日新聞社事業団は、人道支援に乗り出しているユニセフなど国連機関に協力し、「イラク戦争被害者救援金」を緊急に募集いたします。

 「イラク戦争被害者救援金」と明記して左記へ郵便振替、現金書留で郵送していただくか、直接ご持参下さい。なお、物資はお受けできません。

 〒100―8051 東京都千代田区一ツ橋1の1の1、毎日新聞東京社会事業団「イラク戦争被害者救援金」係(郵便振替00120・0・76498)

 〒530―8251 大阪市北区梅田3の4の5、毎日新聞大阪社会事業団「イラク戦争被害者救援金」係(郵便振替00970・9・12891)、毎日新聞希望のネットワーク「イラク戦争被害者救援金」係(郵便振替00930・8・185415)

 〒460―8351 名古屋市中区正木2の3の1、毎日新聞中部社会事業団「イラク戦争被害者救援金」係(郵便振替00810・0・1100)

 〒802―8651 北九州市小倉北区紺屋町13の1、毎日新聞西部社会事業団「イラク戦争被害者救援金」係(郵便振替01770・2・40213)

毎日新聞4月19日] ( 2003-04-19-18:45 )