ベネズエラの原油生産が日産320万バレルに

ＯＰＥＣの生産割当て量を超える

　【サンパウロ14日綾村悟】南米ベネズエラからの報道によると、同国のラミレス、エネルギー担当相は十三日、現在、同国の原油生産が大規模ゼネスト以来最高水準の日産三百二十万バレルに達したと発表した。左派系チャベス大統領の退陣を求めて、昨年の十二月初めから反大統領派によって始められたゼネストには、ベネズエラ公営石油会社（ＰＤＶＳＡ）も参加、スト開始直後には、同国の原油日産量は百万バレル近くにまで落ち込んでいた。

　原油輸出は、ベネズエラにとって財政収入と外貨獲得の欠かせない柱となっており、二月初旬まで続いたゼネストの影響は今年度の国内総生産見込みの大幅な削減要因となるなど、同国経済に大きな爪あとを残している。

　また、石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）によるベネズエラの生産割当て量は日産二百八十万バレルとなっており、同国関係者はゼネスト中の損失分を回復するための増産を行っていると説明している。