世銀、アフリカのエイズ対策資金を貸し付けから贈与に

2002.10.22
Web posted at: 06:34 JST - CNN

　ヨハネスブルク（ロイター）　世界銀行のカリスト・マダボ副総裁（アフリカ担当）は２０日、世銀がアフリカのエイズ対策として総額１０億ドル（約１２５０億円）を、貸し付けではなく贈与の形で拠出していることを明らかにした。

　全世界のエイズウイルス（ＨＩＶ）感染者は４千万人以上、エイズによる死者は２千万人以上に上るが、その多くがアフリカ。副総裁は「アフリカにおけるエイズ対策は非常に重要。１０億ドルの資金提供を承認した」と述べた。

　これまで世界銀行が行ってきた資金提供は贈与ではなく貸し付けだったため、エイズの被害が大きく貧しいアフリカの国々からは、返済が困難だとして不満が出ていた。副総裁は「今年の７月から贈与を始めた。これまで資金を貸し付けてきたケニヤやエチオピアにも、新たに援助要請に対して贈与に切り替える予定だ」としている。

　副総裁は「多くのアフリカの国々がエイズ対策に真剣に取り組み始めたことを喜ばしく思う。草の根運動団体や非政府組織（ＮＧＯ）と協力して、エイズ対策プログラムを広めていきたい」などと語った。