【ねこまたぎ通信】

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インド総選挙、与党・人民党の敗北決定的に 政権交代へ

 インド下院(定数545)の総選挙は13日、開票され、同日午後(日本時間同日夜)までにインド人民党(BJP)を軸とする与党勢力の敗北が決定的となった。バジパイ首相が同夜、敗北宣言をする。一方、最大野党の国民会議派陣営は全国で得票を伸ばし、96年以来8年ぶりに政権に復帰する見通し。新首相には、会議派の総裁で、イタリア生まれのソニア・ガンジー総裁の名前があがっている。

 午後6時(日本時間午後9時半)現在、議席の約8割が確定し、国民会議派陣営が183、人民党陣営は150となっている。

 人民党政府は、核兵器を保有して対峙(たいじ)してきたパキスタンとの対話路線を進める一方、各種の規制緩和で経済の自由化を進め、高い成長を実現した。会議派が政権についても、近隣諸国との対話路線、経済重視政策の継続を宣言しており、大きな変化はないとみられる。

 しかし、長く野党にとどまっていた会議派ではソニア総裁らに政権運営の経験は乏しい。さらに、過半数ラインに達するかどうかは、微妙な情勢だ。権力基盤が安定する保証はなく、連立を組む少数政党に振り回されて、外交、経済政策でも十分な指導力が発揮できない恐れもある。

 人民党は「2020年の先進国入り」など大国への夢を訴えるスローガンを掲げ、選挙戦序盤では、過半数獲得に自信をみせていた。

 だが成長の果実は、多数の貧困層を底上げするまでには至らず、「富裕層偏重」「弱者切り捨て」といった野党側の攻撃をかわしきれなかった。また、ヒンドゥー教至上主義政党のイメージも払拭(ふっしょく)できなかった。

 一方、故ラジブ・ガンジー首相の夫人であるソニア氏率いる会議派は、貧困層や農民、低カースト層、イスラム教徒など少数派住民の支持獲得に力を入れた。同時に総裁の長男ラフル氏(33)を初めて立候補、当選させ名門政党の「若返り」を演出して関心を高めた。

 選挙管理委員会によると、有権者は約6億7500万人だった。

(05/13 22:08)

asahi