【ねこまたぎ通信】

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 在イラク米軍はもはや救いがたい状況か

イラクでの米国人犠牲者数 [イラク情勢ニュース] 【アラブ系メディアの集計では3万3693人】

 http://www.freeml.com/message/organizer-news@freeml.com/0001585;jsessionid=am1da2vnu1

URUK NEWS イラク情勢ニュース           (転送・紹介歓迎)
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2007/04/01 (日)

  [飛耳長目録 today's news list]

☆解放のゆくえ 第19回 イラクでの米国人犠牲者数

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☆★解放のゆくえ イラクは今・・・
第19回 2007年4月1日 イラクでの米国人犠牲者数
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今もアメリカ政府と米軍が隠し続けようとしているものに、イラクにおけるアメリカ人の犠牲の実態がある。米軍犠牲者の隠された実態については幾つかのレポートを既にイラク情勢ニュースで紹介してきたが、最近になって、アリ・フセイン・バキール氏が『崩壊する国防総省の数字遊び−−イラクにおける米軍損失の真実』という論考をまとめている。

キール氏は戦略的な外交問題専門家でアラブ各紙に論評を寄稿しており、今年3月2日付の論考はTBRニュース(英字)で紹介されている。

※The Collapsing DoD’s Numbers Game - The truth of US losses in Iraq
 http://www.tbrnews.org/Archives/a2644.htm
※バキール氏のブログ:
 http://alibakeer.maktoobblog.com

米軍が発表するイラクにおける犠牲者数が実際より少ないという評価はこれまでも紹介してきたが、バキール氏の論考は米軍の公式発表、外国独立系メディアによる推計、レジスタンス・グループの発表、アラブ系情報サイトの数字を比較していて興味深い。


イラクでの米国人犠牲者数

イラクにおける米軍の死傷者数を定期的に数えてきたTBRニュースによると、昨年10月23日、イラクにおける米兵の死亡数は1万5000人を超え、負傷者は2万7000人を超えたという。(米軍の公式発表では同日までに2790人とされた。)
このサイトはその頃、10月10日夜にバグダッド南のファルコン基地で死傷した米軍兵士の数を300人以上と報じた。ファルコン基地へのレジスタンスの攻撃は、米軍基地内にある弾薬庫の相次ぐ爆発を誘発し、長時間続いた爆発の映像とともに世界にも伝えられたが、その損害の規模は米軍の死傷者数も含めて公式発表がなされなかった。大型の装備や軍用車両、弾薬なども格納するファルコン基地には5000人近い米軍兵士が駐屯していたと見られるが、米軍の公式発表はそれを認めず、基地内にはわずか100人の米兵しかいなかったと述べた。


イラク米軍、弾薬庫の爆発で甚大な損害 2006/10/12 (ビデオ映像も紹介)
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan2006/view/20061012/1160623075
※ファルコン兵器庫は跡形もない焦土になった レジスタンス・レポート 10月11日付
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/06_Resistance_Report_20061011.html


次の数字も興味深い。イスラム軍が作製したビデオ『バグダッドのスナイパー』はイラク情勢ニュースでも世界的にも紹介されて有名だが、バキール氏がここから集めた数字も米軍発表と著しく矛盾するという。つまり、イスラム軍のスナイパー部隊だけでもビデオ等で666人のアメリカ兵を射殺しているが、もし米国防総省から公式発表された数字が正しいというなら、その4分の1がこのスナイパー部隊に狙撃されたことになってしまう。もちろん、そのようなことはありえないだろう。
また、アメリカのドーバー空軍基地への空輸状況に関する国防総省の公式文書から遺体のリストを集計したブライアン・ハーリング氏は、2005年7月までにイラク戦争での米軍死亡者数は1万人に達したと発表した。(※昨年8月、ハーリング氏は米軍の死者数を1万2000人以上とTBRニュースで述べている)

※米軍死者数、1万2000人超との指摘 2006年8月15日
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/2006_12000_US_Dead_in_Iraq.html


国防総省の数字が実際を反映していないことは、負傷後にイラク国外の病院で治療中ないしは搬送中に死亡した兵士の数が含まれていない事実を見ても明か。そして、もし公表される数字が真実であれば、祖国に帰還する遺体の映像を撮影禁止にする必要はない。
問題は、国防総省の発表で隠されている数字がどれほどのものか、にある。傭兵の死亡数が含まれてないことも既に周知のことだが、イラク占領に伴うアメリカ人の犠牲というとらえ方をするなら、傭兵以外にも米軍との契約下で働いているアメリカ人労働者(通訳、電気技師、料理人、事務所スタッフなど)も含まれてしかるべきだ。アメリカの労働省によると2005年11月時点でその数字は428人とされ、ロイター通信の記事によると647人以上とされている。
レジスタンス・グループが占領軍に対して大きな作戦能力を持っていることはよく知られており、幾多のグループがそれも幾つもの公式声明を発表している一方で、さらに多くのグループが占領軍への攻撃について声明を発表していない。その実態についてバキールの論考は次のように幾つかの可能性を解説する。
まず、レジスタンス・グループのなかで重要な役割を担っているイスラム軍は組織的で規律もあり正確な統計もとっている組織として知られるが、その指揮官はイスラム軍の発行するオンライン雑誌のなかで、「われわれの統計によると、アメリカ兵の死者は2万5000人を超え、負傷者は2〜3万人にのぼる」と言明した。この2万5000人という数字は、「イラクで死亡したアメリカ兵の実数はペンタゴン=米国防総省の公式発表の10倍に相当するだろう」というロシアの軍事専門家の推計にも近い。
次に、占領開始以来のアメリカ兵の死亡数を扱ってきたアラブのインターネット・サイトがある。http://www.almokhtsar.com/ このサイトはさまざまな情報源から集めた情報にもとづいて、ブッシュ大統領が戦闘勝利を宣言した2003年4月以来、毎日、米軍の死傷者数を更新しているのだ。昨年10月23日に掲載された数字は死者3万3693人であり、アメリカ政府当局が同じ日付で発表した2790人の12倍であった。バキール氏がこのサイト担当者に書簡を送って数字の根拠を尋ねたところ、多くの情報源に依拠しており、特にイスラム・メモをはじめモハメド・アブ・ナスル、ジハード・インスビーン、さらに報道機関、イラクのサイト、アルジャジーラなどによると回答があったという。
以上に紹介した主な数字を並べると次のようになる。


1)米軍の公式発表では2790人 (昨年10月23日)
2)TBRニュースでは1万5000人以上
3)イスラム軍の発表では2万5000人以上
4)アラブ・メディアでは3万3693人


キール氏は以上の数字から、米軍の公式発表以外の数字を平均すると約2万4000人という数字がはじき出されるが、この数字は事実に照らして受け入れられる妥当なものだろうと推測している。

(つづく)

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