【ねこまたぎ通信】

Σ(゜◇゜;)  たちぶく~~ Σ(゜◇゜;)

 今では食料供給システムも崩壊

URUK NEWS イラク情勢ニュース           (転送・紹介歓迎)
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2007/02/20 (火)

  [飛耳長目録 today's news list]

☆給料300ドルの今より、30ドルで暮らせた時代が良かった

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☆★今では食料供給システムも崩壊
ダール・ジャマイルのイラク速報 2007年2月20日
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Dahr Jamail's MidEast Dispatches **

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Inter Press Service (IPS)
インター・プレス・サービス
Dahr Jamail and Ali al-Fadhily

バグダッド、2月19日発(IPS): イラクにおける安全の欠如は今では食料供給システムの崩壊に行きつくほどになっている。
バグダッド出身のウム・ムサンナ(60歳)は、「財産を持っているのに食べ物を恵んでもらうハメになった」とIPSに語った。ウム・マフムードは、かつて彼女たちが手に入れることのできた野菜が姿を消したバグダッド中心部にある野菜市場にたたずんで、イラクの現状に絶望していた。
「2つの大河が流れる国(=イラク)はかつては世界でも有数の輸出国だったが、今では私たちは自分たちを殺しに来た者たちに食べ物を乞うありさまだ」。
イラクは石油と農業資源に恵まれている。
イラク侵攻の翌年2004年には、地元での支援と国際的な支援がイラクに大量に届いたが、多くの支援スタッフがイラクで誘拐されたあとは支援物資の多くが届かなくなった。
イラク人が手に入れた食料品は、しばしば彼らが必要としたものでも彼らが求めたものでもなかった。
経済学博士であるジャシム・アル・リカービはIPSに、「過去に自分たちが食料を輸出していたときには、イラク人は食料をもらうことになるとは思いもよらなかった」と話した。
「アメリカの占領が始まってからはイラクは支援NGOの活躍する場所となって、それらNGOの多くがイラク人の食習慣にない食料を持ち込んだが、目の前の必要にあわせるしかなかった」。
大麦、小麦、そして有名なイラクのナツメヤシが主要食品であり、輸出されてもいる。イラクの普通の食事は米、羊肉(ラム肉)、鶏肉と、キュー利、タマネギ、トマトのようなイラク栽培された野菜である。
占領下では、イラク人は侵略と占領でアメリカを助けたオーストラリアその他の企業から食料の多くを入手している。しかもそれはしばしば質の悪いものだ。
リカービ博士は食料事情の悪化に責任があるのはアメリカが支援するイラク政府とアメリカの占領当局だと指摘する。「2005年末までに、ほとんどの国際的NGO団体が自国政府の指図でイラクから撤退した」。
治安の悪化と燃料不足のせいで、イラクの農民は食料を市場に運ぶことができなくなったのだ。
それに前・暫定占領当局のポール・ブレマーが導入した輸入法改定で外国産品の輸入に関税がかからなくなり、イラクの農民は競争力を失わされた。数え切れないイラクの農民が破産させられたのだ。
それが今度は、輸入産品の価格がとんでもないほどに上がってしまった。そうしてイラク市場における食料品の大部分が輸入品となった今日、燃料コストの高騰(こうとう)と政府規制の欠如のために食料品はますます高価なものになっている。鶏肉、果物、野菜のような輸入食品は、今、国内の自給食料よりも高価になった。
マジド・アル・ドレイミ農相はIPSに、「国内の農産物はほとんどない」と語った。「農業省が農民と果樹栽培者に渡す貸付金は、それだけでは農業生産を維持できないという単純な理由から、間違った使われ方をしている。そうした理由はここでは誰もがよく知っている。現在、民生品はすべてが輸入され、価格は高すぎる」。
貿易省のある高官は、イラク国民にこれまで通り食料配給を続けようと格闘しているが、とりまく条件はそれを難しくしている。
「われわれが抱えているのは治安の問題だけでなく、われわれに質の悪い食料品を提供した多くの企業も問題となっている」。
オーストラリアは昨年イラクに小麦を提供したが、配給された込む具のなかに更迭編が混じっているのが見つかった。しかしイラクの当局がおこなった調査は、いまだにどの企業からも報告を受けてない。
イラク国民の大多数は今も毎月の食料配給に頼っている。配給制度は湾岸戦争後の1990年代に経済政策のもとで導入された。しかし、配給ルートの宗派主義的な偏向と汚職のために、ますます多くのイラク人がこれまでのように食料を受け取ることができなくなっている。
ワシントンにあるブルッキングス研究所がまとめた統計によると、イラク国民の60%近くが毎月食料配給を受けていた。そして25%にあたる650万人は必要な栄養をとるのに配給に「強く依存」していた。
イラク貿易省のアブドル・ラティフによると、フセイン政権時代の食料品12品目のうち現行の配給リストに残っているのは砂糖、米、小麦粉、調理油だけである。平豆のようなその他の品目は、予算が削減された結果として2006年5月にリストから外されたのだ。
5人の子どもがいるウム・ジャミーラ(35歳)は、「いつの食料配給のことを話してるの」とIPSに言った。「国がまるごと奪われたのよ。このまま6ヶ月もたったら、きっと飢餓に見舞われた国のようになるわね」。
国際移住機関(IOM)が1月30日に発表した報告によると、イラク国内で移住を余儀なくされた150万人は食料、飲料水、下水設備、保健と教育設備のような基本的に必要とされるものさえ欠如しているという。
『2006年イラクの移住状況』と題する同報告書は、イラクの国内移住者が最も緊急に必要としているリストの最初に食料品を挙げた。
工業省の技術者であるカミル・ファタハは、「給料が300ドルに増えたときは嬉しかったが、今では、占領前の30ドルだった頃に戻りたいよ」とIPSに話した。「今のイラクはインフレでまともに食べることもできないが、以前は基本的な必需品はなんでもほとんど無料で入手できたんだ」。
国連世界食料計画(WFP)はイラクに援助を送っているが、担当者はそれも困難になってきていると語った。
WFPを運営している国連食料農業機関の元スタッフは、「食料品が途上で盗まれたり、第三者機関によって到着が確認できないでいる」とIPSに説明した。「すべての輸送物資が第三者によって検査される必要があるが、この治安状況のもとではそんな検査をおこなうのは難しい」。
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